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今回は、『やりたいこと・好きなことを見つける方法』についてお伝えいたします。
こんにちは、一般社団法人 全国行動認知脳心理学会 理事長の大森篤志です。
あなたの『本当にやりたいこと』は何ですか?
さて、どうでしょう。この問いに即答できる人は少ないのではないでしょうか。
私のもとには「やりたいことが見つからない、一緒に探してほしい」という女性からの相談も多く寄せられます。
自分の好きなことがわからないという女性には、私はあえて「どんな仕事で自分の力を発揮しやすいのか、結果を出しやすいのか」という点をお答えするようにしています。
なぜなら、結果が出ると『それがやがて好きなことになる』からです。
「やりたいこと・好きなこと」が見つからない本当の理由。
そもそも、なぜ自分のやりたいことや好きなことが見つからないのでしょうか?
私は、そう思えないからではないかと考えています。
実際に目の前にやりたいことや好きなことが現れたとしても、最初のうちはそうは思えない。そういう心理です。
これは何も難しい話ではなく、日常的にも“そう思ってしまうこと”はたくさんあります。
例えば、恋愛もそうです。
イケメン過ぎる男性のことは、意外にも恋愛対象にならなかったりします。なぜなら、あまりにも美しすぎる男性だと「きっと私なんかに振り向いてはくれないだろう」と思ってしまうからです。
そんなイケメン過ぎる男性よりも、自分と釣り合いのとれていると感じる男性を恋愛対象として無意識に選んでしまうのです。
社会的地位の高すぎる男性、高収入すぎる男性に対しても、同じようなことが言えます。
むしろ「私にはふさわしい相手ではない」と思い込んでいたほうが、自分に足りないものを意識したり、劣等感を抱いたり、心の葛藤が少なくて済むのでしょう。
「やりたいこと・好きなこと」は目の前にある!
続けていけば将来ライフワークになるであろう仕事と出会えたとしても、「なんか違う、これじゃない…」と感じてしまう。初めのうちは“そんなもの”なのかもしれません。最初からピンと来ることのほうが少ないはずですよ。
たとえやりたいことや好きなことが見つかっても、それらを仕事にするには、それなりの努力が必要です。
全財産を失うような失敗のリスクを覚悟しなければいけなかったり、学校に入り直してゼロから知識や技術を身につける必要があったり、毎月決まった給料が入ってくる会社員という安定を捨てて独立する必要に迫られることもあります。
これまで生きてきた数十年の中で一度も自分の夢を追いかけた事のない人が、いきなりそのリスクと覚悟を引き受けるのは、正直言って不安なことだらけでしょう。
失敗のリスクを受け入れ、覚悟を決める。
そのことが異常に高みに思えるから、「私にはふさわしくない」と思い込むことで自分の心を守ろうとしてしまうのです。もちろん、そんな無意識の働きなど自分では認識できませんから、実際には「私にはやりたいことがない」と悩んでいます。
自分のやりたいこと、好きなことが実はこんなに近くにあるのに。見つけようとすれば見つかるはずなのに、です。
「大きくなったら何になる〜♬」の歌
以前私が保育園に娘を迎えに行くと、園児たちが「大きくなったら何になる〜♪」という歌を保育士さんと一緒に歌っていたことがありました。
保育士さんが「○○ちゃんは?」と言いながらグーでマイクをつくり、園児の口元に持っていくと、「社長さん!」その男の子はでっかい声でそう言いました。
他にも「ケーキ屋さん」や「お医者さん」、「女優」や「サッカー選手」など、それはそれはスゴい夢ばかり。そういう素直で無邪気な園児を見ていると、大人が寂しく思えてしまう自分がいました。
「大人になると途端に夢を叶える事の大変さを理解してしまうから、あんなふうに堂々と夢を語れなかったりする。大人って、大人って」…と。
実際に小さな子を持つ親に対する「将来子供に就いて欲しい職業アンケート」では、今も『公務員』や『上場企業勤務』といった安定性の高い職業が上位を占めています。(※これからはAIの発展によりどんどん変化していくものと思われますが。)
たった一度きりの人生なんだから、本当は夢にチャレンジしたい。
心のずっと奥のほうではそう思っていたとしても、その夢を叶える大変さを考えてしまうと「私にはムリ」とできない理由ばかりを考え始めてしまうのが大人の悪いところではないでしょうか。
本当はやればできることばかりなのに、
- 「できるまでやろう!」
- 「やり続ければ必ず夢は叶う」
そういうできる理由には目を向けようとしなくなるのです。
抑圧してきた本当のやりたいことを引き出す魔法の質問
大人になるとできない理由ばかり考えてしまうのは認めるけれど、夢に挑戦すれば必ず叶うというものでもない。世の中そんなに甘くはない。そう思われる人もいるでしょう。
そう思ってしまった人に、無礼を承知で私はお伝えしたい。
それこそ、これまで本気で夢に挑戦してこなかった人の思考そのものなのではないでしょうか。
もちろん、よほど強い気持ちに突き動かされない限りは、人間は大変な思いをしてまで夢を叶えたいとは思いません。「仕事は面白くないけれど、今の安定は捨てられない」と思うのも素直な人間の気持ちだと思います。
きっと、社会の現実が、大人たちが本当にやりたいことを心の奥へ奥へと追いやってしまったのでしょう。
そして、こうも思うのです。
そうやって多くの人が夢を封印してきたわけだから、心の奥底には本当にやりたいことが眠っているはずだと。もちろん「やりたいことが見つからない」と思い込んでいるあなたにも。
もし、何をやっても成功すると神様があなたに約束してくれたら、どんな仕事を選びますか?
この問いでほとんどの方は、昔からやってみたかった仕事を思い浮かべたのではないでしょうか。
そしてそれは、あなたが“成功させるのは難しい”と思っている仕事なのでしょう。
いずれにしても、この質問があなたに教えてくれることは『あなたが本当はやってみたいこと』、あるいは『心の奥にしまってあった好きなこと』かもしれません。
「やりたいこと・好きなことなんてない」と思っていたけれど、ちゃんと向き合えば見つかる。今のあなたはそのことをよく理解されているはずです。
しかし、実はここからが「夢が叶う人」と「夢が叶わない人」の分かれ道。やりたいことや好きなことにチャレンジして成功する人は、ここから『具体的な行動が出来る人』です。
まず、自分の夢が叶うと信じ、出来る理由をたくさん集めて、具体的な行動に落とし込める人。この世界の『やりたいこと・好きなことを仕事にしている人』は、皆そういう人なのです。