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今回は、40代女性の人間関係について触れながら仕事の仕方をアドバイスさせて頂きます。
40歳からは誰とどのように関わっていくことが望ましいのか、ぜひヒントにして頂ければと思います!
40代からは年下との関係性を大切に
20代では同年代や年上との人間関係に神経を注いでいたはずです。年上の先輩や上司から指導を受け、考え方や実務のやり方を吸収し、自分自身を成長させてきたのではないでしょうか。
30代になると年下の上司と仕事をする場合も出てきますが、それでもまだ20代同様の人間関係(主に年上との人間関係)が続くケースがほとんどだと思います。
しかし、40代になると人間関係は大きく変わり始めます。
自分の成長だけではなく後輩や部下の成長、それに伴ってチーム全体(大なり小なり組織)の業績に責任を持つようになる40代女性も少なくありません。そうなると、年上との人間関係に重点を置いていた30代までとは違い、40代は年下との人間関係に注力する必要に迫られます。
これから部下を持つ女性管理職が知っておきたい「上司の仕事術」年上との人間関係を重視し続ける40代女性たち
これまで私が受けてきた40代女性からの相談内容を少し整理してみると、ある傾向が見えてきました。それは、ますます目上の人との人間関係に集中していく傾向です。
中には、「後輩や部下の相談に乗ったり、あれこれ指導する時間がもったいない」という意見もありました。年下との人間関係に“もったいない”と感じるのは、自分の貴重な時間を注力するだけの価値がないと言っているようなものです。
ただでさえ忙しい時に自分の時間を後輩や部下に奪われたくないという気持ちもわかりますが、それは大きな間違いであることに気づいて欲しいと思います。後輩や部下との人間関係は、先輩あるいは上司である自分自身の成長にも直結しているからです。
年下は40代になった自分を成長させてくれる
後輩や部下に指示やアドバイスをする場合、もし曖昧な指示や根拠のないアドバイスをして、それが役に立たなかったり逆効果になったりしたら、無能な先輩とみなされてしまうでしょう。
的確な指示や相手が求めているアドバイスができるようになるためには、正確に状況を把握する力(状況把握力)や問題の本質をつかむ力(問題把握力)、さらには相手に自分の指示やアドバイスを正確に伝えるコミュニケーション能力なども必要になります。
あえて部下を持たないポジションを選んでいても、必ず後輩だけは持つようになります。40代以降のQOWL(クオリティ オブ ワーク ライフ)を少しでも高めたいのなら、機会を得たタイミングでこれら3つの能力(状況把握力・問題把握力・コミュニケーション能力)を高めておくに越したことありません。
- 状況把握力
- 問題把握力
- コミュニケーション能力
後輩や部下に伝える指導やアドバイスの言葉には責任が宿ります。言ったからには自分自身も後輩や部下の示しにならなければなりません。
上に立つと、自分自身の襟を正すようになったり、見本になろうと行動するようになる人が増えるのもうなずけます。まさに、年下と積極的に関わることで自分自身が成長するのです。
もちろん、同年代や年上との人間関係についてもこれまで通り怠ってはいけませんよ。チャンスや好機は、上下左右につながりがある人のところに集まってくるものだからです。
【女性管理職マネジメント能力】部下のストレスチェック40歳から仕事の仕方を意識的に変革する
最後に、40歳から仕事でトライして欲しい3つのことをお伝えしたいと思います。仕事の仕方を意識的に変革するきっかけにして頂ければ嬉しいです。
1.いい質問や声がけをする
相手自身の状態や話の内容に興味と関心を持ち、相手の立場に身を置いた質問や声がけをすることが大切です。
例えば、ミスが目立つようになった後輩に「しっかりしてね」と声をかけるのではなく、「何か困っている事があれば教えてね」と声をかけられるかどうかがポイントです。
2.意識して能動的に取り組む
年齢を重ねるごとに「やるべきこと」に大半の時間を奪われてしまうもの。たとえやらなければならない仕事であっても、どんなふうに楽しんでいくかを考えて目標設定すれば、取り組む姿勢が能動的になり、やるべきことがゲーム感覚になります。
3.40代になってもSOSが出せる
40代からのQOWLの向上を阻害しやすい要因に「プライド」と「責任感」があります。助けて欲しい時は助けて欲しいと素直に言えることが、一人で多くの仕事を抱えて心身が崩壊することを防ぐことにつながります。
下にも上にもベストな自分を見せたい気持ちはわかりますが、それも程度問題。QOWLの向上とは、仕事を通じて心身の状態を良好にしていくことです。
ぜひ自分を大切にしながら折返し(後半)の仕事人生を歩んでいきましょう。