この記事を読めば「お客様の心をつかむ接客術」が身に付きます。
こんにちは、BPLaboです。
お客様の価値観に合わせる
お客様があなたの提供するモノやサービスを購入しようと思うとき、お客様は何を判断の基準にしていると思いますか?
それは、『自分の価値観にピッタリ合っているかどうか』です。
セールスとは価値と価値の交換です。お客様に「自分にとって価値あるものだ」と判断されれば成立します。
そして、お客様にとっての価値とは『お客様の価値観にピッタリ合っている』ということなのです。
- 「そんなことは分かってる」
- 「セールス本を読めば似たようなことは書いてあるかもしれないし…」
もしかしたらそう思われた方もいるでしょうし、確かにそうかもしれません。
でも、「実際にどうすればいいの?」という大事なところはいつもはっきりしない。
だから、本を読んだだけでは再現できないし、結果も出ない。書いてあることを頭では理解できるけど、現実化させるのはやっぱり難しいのです。
そこで、今回の記事では実践的に紐解いていこうと思います。
何度か読み返せば、きっと「むずかしそうだけど、私にもできるかも?」と思えるはずですよ!
お客様の『価値基準』を知ろう。
価値基準とは、判断の決め手になるスイッチのようなもの。
お客様は、この価値基準に従って物事を判断します。
お客様の価値基準を知るポイントは、
- 繰り返し使う言葉
- 頻繁に協調する言葉
これらを注意深く観察することです。
あなたは洋服のショップ店員だったとします。
お客様と何気なく会話をしていると、
- 「わたしの顔って子供っぽくてイヤ」
- 「わたし、プロポーションに自信がないの…」
といったお客様の発言に気づきました。
そんなとき、店員のあなたならどんな言葉を返しますか?
- 「そんなことないですよ~!」
- 「子供っぽい?そうですか?そんなふうには…」
- 「私より全然スタイルいいですよ!」
このように、突然のことすぎて、当たり障りのない言葉を選ぶことで精一杯という方も多いのではないでしょうか?
でも、よく考えてみると、
「子供っぽくてイヤ」なのであれば『大人っぽく見られたい』のでしょうし、「プロポーションに自信がない」のであれば『スタイルよく見られたい』と思っているわけです。
そして…本当に大事なのはここからです!
大事なのは「掘り下げ」
本当に大事なのは、ここからです。
ここから先を理解して正しく実践できている店員さんは少ないように思います。もしかしたら、ほとんどいないのかもしれません。
わたしも新人時代、同期51名の新入社員の中で営業成績がワーストだった時期がありました。他の50名が売上を出し始めた頃、私だけがまだ売上ゼロでしたから。それも、入社して半年以上が経っていての話です。
毎日焦りに焦って、「どうやったら売れるの?」頭の中はそればっかり…セールス本を毎日2冊ずつ読みあさり、様々な手法を取り入れました。
でも売れない…そして分かったことがあります。
それは、小手先で磨いたセールストークは継続的な成果を生まないということ。
実際に成果が継続して出るようになったのは『相手の大切な価値観をつかんでから』でした。
その結果、1年間が過ぎてみれば新人トップ。その後の成績もグングン伸び続け、年間に1億円以上の売上を継続していけたのです。
ですから、本人が自覚していようがしていまいが、ここから先のことを実践できている人は間違いなくトップセールスになっているはずです。
ズバリ大事なのは…
『大人っぽく見られること、スタイルよく見られることで大切なことは何なのか?』なのです。
ね?全然むずかしい話じゃないでしょ?
実は、この部分がお客様の価値基準の入口になっています。
◆店員)
「大人っぽく見られることは、やっぱり大切なことなのですね?」
◇お客様)
「そうね~、落ち着きがあってさ、余裕があるっていうか・・なんか素敵じゃない?」
◆店員)
「確かに素敵ですよね!」
このように、相手の大切なことを掘り下げるように会話を展開するだけで、相手の価値基準が少しずつ見えてきます。
このケースであれば、あなたは「落ち着き」や「余裕」などといったキーワードからお客様にピッタリ合ったご提案をすればいいわけですね。
◆店員)
「流行も大事ですが、落ち着きや余裕を感じさせてくれるデザインは、何よりもお客様が自然体に見えるものでしょうね。それを考えると、必要以上に飾っていないデザインの方がいいので・・・あっ、ありました!こちらの商品はお客様にピッタリかもしれません(自信!)」
と、こんなふうに。
価値基準にもっと深く近づきたいのなら、もう一つ掘り下げて「なぜ、落ち着きや余裕が大切だと思っているのか?」と会話を展開すればいいだけ。
「なぜ、落ち着きや余裕が大切だと思っているのか?」を掘り下げたら、「だって、成長したなって思われるでしょ?」と返ってくるかもしれません。
そうなれば、「成長」というキーワードで提案すればいいのです。
◆店員)
「お持ちのお洋服のカラーには偏りがありますか?」
◇お客様)
「そうね、言われてみれば・・ピンクが好きで一番多いわ」
◆店員)
「ご自身にピッタリのカラーをしっかり認識されていて素敵ですね!では、カラーのトーンを少しシックに変えるだけで、大人になったな、成長したなって感じさせることができますね!」
こんなふうに、「成長」をキーワードに「大人のカラー」を提案することもできるわけです。
もちろんカラーだけでなく、洋服の形やデザイン、好みのスタイル(パンツかスカートか等)での展開でもいいでしょう。
このように、お客様の言葉から価値基準を見つけてキーワードをつかめば、「この店員さん。私のことをよく理解してくれている。ちょっといいかも!」と、一気に信頼関係が築けるようになりますよ。