大森篤志からの回答内容
本人のいない席で悪口を言う上司については、「管理職として」である前に『人としていかがなものか』と私は思ってしまいますね。
それと、、、同僚の男性もデリカシーがない!(私も含め多くの男性に言えることですが、まったく悪気がないケースもあるので余計に厄介だと思います)
自分の悪口を聞かされたモロさんの心は深くえぐられたことでしょう。
不本意とはいえ、この3年間で培われた忍耐力を新しい職場では良い意味で発揮されることを願っています。
上司のモラハラに意図があるか確認する
まず、ご相談内容の「もともと上司が私のことを嫌っているのは態度で分かっていた」という部分が私はとても気になりました。
上司がモロさんを嫌う原因やきっかけがあったのか、なかったのか。
もしあったとしたら、それはどんなことなのか。あるいは、そんなものは一切ない上でのことなのか。
いずれにしても、お二人の関係性を作り出している詳しい背景について改めて振り返ってみる必要はあると思います。
今も曖昧なままの「モラルハラスメント」
モラハラとは、現在においても「精神的に傷を負わせる嫌がらせ行為」という表現に留まっています。そのため、モラハラという言葉だけが一人歩きしやすい状況になっているように私は感じています。
モラハラは、各々の価値観と認知(情報の捉え方)の違い、さらに関係性などによって生じる問題だからこそ「僅かな情報だけで判断することは出来ない」というのが正直なところです。
ただ、モロさんが上司の言動はモラハラかもしれないと感じているのであれば、会社の人事やコンプライアンスを扱う部署等のしかるべき窓口に「上司からモラハラを受け続けてきたように私は感じています」と『モロさんがどう感じていたのか』という主訴(最も訴えたいこと)をしっかりと伝えるべきでしょう。
モラハラの状況を伝える際の留意点
先程の例のように「私は〜と思っていました」「私は〜のように感じています」などという『メッセージ』として伝える分には何も問題はありません。
一方、下手に断言してしまうと、いたずらに関係がもつれて大きな紛争へ発展しかねませんのでご注意下さい。
その他、伝える際の留意点をいくつかお知らせ致しますので参考にしてみて下さい。
- モラハラを受けた日時は正確に記録しておく(メモなどの記録に残していない場合は、今からでも思い返しながら手帳などに記入しておきましょう)
- 背景や状況をハッキリさせておく(どのような状況の時に?何がきっかけで?場所はどこで?他に誰がいたか? など)
- 実際に受けたモラハラ言動の詳細を書き出しておく(どんな言葉で?どんな態度で?どんな声の大きさや表情で? など)
- ストレスによって心身に異常が表れている場合は診断書を用意(訴えの信憑性が高まるため)
- ツールを使ったやり取りの内容は残しておく(メール、LINE、電話の履歴、留守番電話の記録、ICレコーダーの記録 など)
厳しい言い方に聞こえるかもしれませんが、「上司が私の悪口を言っていたらしい」という主張では、相談された側も対応に困ってしまうでしょう。最悪の場合、相手にされない可能性もあります。
上司によるモラハラがあったかどうか会社側が判断するためには、信憑性のある情報提示が必要です。もちろん振り返ってメモを取るだけでも、気持ちが整理されてスッキリするという効果もありますよ。
同僚の力を借りる
モロさん一人の声だけでは聞き入れてもらえない場合、同僚の力を借りましょう。
「同僚たちが上司とモロさんの不仲を知っている」のはとても強い味方です。
もしかしたら同僚の中にも、その上司に対して今のモロさんと同じような感情を持っている方や、モロさんと同じような経験をされた方がいるかもしれません。
いずれにしても、同じ思いを持つ同僚とのネットワークを作って複数で申し立てを行うほうがモロさん一人で行うよりも聞き入れてもらいやすいとは思います。
本回答を参考に、ぜひモロさんに合ったやり方で自分の思いを伝えてみて下さい。