大森篤志からの回答内容
職場のお局さんに対する悩み相談はいまだに多く、『どこの職場にもまだ結構いる』というのが私の見解です。(※以下、お局さんを「Aさん」と称します)
ただ、Aさんが「嫌がらせ」や「いじめ」という陰湿で悪質な行為をしてこないだけ、今回のケースは『かなり良いほう(より解決しやすいケース)』かと思います。
現時点で対処することは、間違いなく『早期対処』になります。早い段階で「イヤな予兆」を察知してご相談して下さったことが『早期発見』につながりました。ありがとうございます。
さて、本題に戻ります。
噂話やゴシップを好む人は、実は「コントロールしやすい人」でもあるんですよ。言葉を選ばなければ、「意のままに操りやすい相手、手玉に取りやすい相手」なのです。
人の噂を好むのは、単なる好奇心からだけではなく『自分を認めてもらいたい、高い評価が欲しいという深層心理の表れ』でもあります。
人の噂やゴシップネタを話すことで「伊達に長く働いているわけじゃないの。この会社のことなら私は何でも知ってるのよ」とアピールしているのです。
「あなたより私のほうが情報通である。私にはあなたに勝るものがある」ということをわかってほしい、要は『すごい、さすが』と認めて欲しいのです。
「うんと後輩だった涼子さんに仕事で抜かれた」という事実が、Aさんに劣等感を持たせてしまっているのかもしれません。そう考えると、Aさんが涼子さんに自分の価値を認めさせようとして必死になっているのにも合点がいきます。その必死さが「雑談が仕事に支障が出るレベルになりつつある」という悲劇を生んでいるのでしょう。
こういう観点から「ソフトな方法だけど効果は抜群な対処法」を考えたら、やはり『Aさんの欲求を満たしてあげること』に尽きるのではないでしょうか。
いつものようにAさんが噂話をしてきたら、「何も言わず共感する」のではなく『Aさんって、本当に何でも知っていますよね。情報が誰よりも早いですし』などとリアクションしてAさんの欲求を満たしてあげて下さい。
ただし、下手に持ち上げすぎると、より勢いづかせてしまう危険性もありますので注意が必要です。『社内の事情でわからないことがあったら、私のほうからAさんに聞きに行きますね』などと伝え、あくまでも主導権は涼子さんが握っておきましょう。