大森篤志からの回答内容
「言っても言っても効果がない」というガックリ感、私の身にも覚えがあります。
「こんなに言ってるのにどうしてわからないんだ」という『部下への責め心』と、同時に「どうせ私の言うことなんて聞いてくれやしない」という『上司としての自信喪失感』みたいなものが肩に重くのしかかってくる感じとでも言いましょうか。
同じことを淡々と何百回も言えるかどうかも上司の能力
10年も上司をしていると少しずつ心得てくるものですが、『同じことを淡々と何百回も言えるかどうかも上司の能力』と言えます。
「何度か言い聞かせる程度では効果などない」ということを新米上司の段階から心得ておけば、大いにこれからの部下育成に役立つはずですよ。
それと、その部下は「どうしても『でも』が口から飛び出してしまう」ようですから(笑)、無理やり抑え込むのは得策ではないのかもしれません。それならいっその事、『でもをポジティブに使わせる』というのはどうでしょう。
「でも、それは難しいですよね?」のように、ほとんどの場合は「でも」の後に『ネガティブワード』が続くものです。それが「でもは使わないほうがいい」と言われる最大の理由でしょう。
『でもをポジティブに使わせる』というのは、「でも、よく考えたら出来るかも」のように、「でも」の後に『ポジティブワード』を続ける訓練をするということです。
ネガティブワードをポジティブワードに変える
どうせなら「ネガティブな出来事が起きた時に、気持ちをポジティブに切り替えるために使う」よう指導してみてはいかがでしょうか。
例えば、
・「失敗した。でも、次はきっとうまくいく」
・「難しかった。でも、次はもう少し簡単に出来るはず」
などの使い方をさせるのです。部下の使う「でも」が嫌いなトトロさんでも、こんな使い方なら、むしろ「使ったほうがいい」と思えるはずですよ。
部下にとっても上司にとってもプラスになる使い方を考えて指導してみてください。