【仕事で使える心理学】「同調心理」を学んで頑固者からイエスをもらう。

【仕事で使える心理学】「同調心理」を学んで頑固者からイエスをもらう。

同調心理を「より効果的に」活用する方法とは?

改めてシーンを設定しておきましょう。

シーンは、「参加者は総勢10名。そのうち1人の頑固者がNOを主張し、その他9名はYESを主張している」です。

同調心理を上手に利用するには、『その他9名の意見が一致していること』が大前提になります。9名の中にたとえ1人でも中立な立場の人がいたり、ややNOよりだったりする人がいると、多数派の意見である「YES」に同調しようとする心理は弱まってしまいます。頑固者を説得するには、頑固者以外の意見が全員一致していることが重要です。

さらに、同調心理をより効果的に活用する方法があります。それは『その他9名の集団が異なったタイプの人たちの集まりであること』です。

例えば、男性だけでなく女性もいたり、営業部の人も商品部の人もいたり、30歳の人も45歳の人もいたり、それぞれが異なった色の人々である方が、より大きな圧力をかけることが出来るのです。

 

頑固者を1人で説得するのは難しいもの。しかし、3人で当たれば説得できる可能性は劇的に高まるはずです。

私達が子供の頃から自然に行われていた「多数決」という決断方法を思い出してみてください。

先生からA案かB案かを問われたとしましょう。「Aの方がいい人は手を挙げて」と言われ、あなたを除くクラス全員が「A」で挙手したら、あなたが本心では「B」だと思っていても、ちょっと出遅れてあなたも「A」で挙手するのではないでしょうか。それが同調心理の圧力・プレッシャーというものです。

誤解のないようにお伝えしておきますが、圧力をかけて意見を曲げさせるのは、決して好ましい方法ではありません。しかし、頑固者の主張がネガティブなものであったり、たった1人の頑固者のために貴重な時間が奪われ、前に進めないのなら、その時は多少手荒い進め方をしていくことも必要になってくるものです。適切な場面で、ぜひ同調心理を上手に活用してみてください。