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① 事実や基準に基づいて誤った点を指摘する。
事実を明確にし、その事実の「正しい基準から外れてしまった点」を指摘する手法ですね。
単に「きみは、間違っている!」とだけ伝えると、部下はおもしろくありません。
何が正しくて、どう間違ってしまったのか?
事実や基準に基づいて言葉にしてあげられる上司は、部下に信頼されるのです。
② 過去の失敗を持ち出さない。
- 「前にも言ったはず!」
- 「何度いったら分かるの?」
- 「これで3度目よ!」
このように過去を持ち出して部下を指摘してはいけないということですね。
叱られるたびに過去を持ち出されては部下もたまったものではありません。
ひとたび過去を持ち出せば、「自分はダメだ」というイメージを植えつけるばかりで、改善しようとする意欲を失わせてしまうことになりかねないので注意が必要です。
③ 他人のいない場所で、その人のためだけに時間をとる。
なぜなら、公開的な叱りというのは、
ただ本人が叱られるだけではなくて、周りからの痛々しい視線にもさらされ、
「ダメな自分を周囲に印象付けている」気がして、恥ずかしさ、自信喪失など、心のストレスを広げてしまうからです。
相手を想って叱るのであれば、その人のためだけに時間をとってあげるべきでしょう。
そうすれば、最終的には「こんなにまでしてくれるなんて」と信頼関係が築かれ、絆が深まっていくはずですよ。
④ 自分でやって見せて、させてから違いや過ちを指摘する。
言うだけでは、説得力に欠ける場合は、実際にやって見せることが上司の「腕の見せ所」でもあります。
万が一、実際に見本を見せてあげられないと感じたら、今すぐにでも出来るようにしておくべきでしょう。
いざというときに上司である自分が前に出ていけないようでは、部下がついてくる上司にはなれませんからね。
ここまでは、理論立ててお話してきましたが、
やはり、部下の成長を心から思って「相手の気持ちを汲み取った正しい指導」ができれば、それがたとえ厳しい指導であったとしても、必ず相手に伝わるものです。
部下の中には、少し厳しくしただけで上司の悪口や陰口を言ってしまうような精神レベルの育っていない人もいるかもしれません。
SNSの普及により、すぐにツイッターでつぶやくような部下だっているでしょう。
ですから、叱り方には「バランス」が必要なのです。
相手を尊重せずに「感情的な怒り」を表現するのは、やめた方がいいですね。
感情ではなく意識的に、そして理不尽さのないように適材適所で、さらには一貫性を持って短く叱ることが大事です。
人には喜怒哀楽という感情がありますが、叱るときは特に「怒」をいかに上手にコントロールしていくかが最大の鍵であることを心得ておきましょう。
あなたは、愛のフォローができていますか?
忘れてはいけないのが「部下を叱った後の愛のフォロー」です。
これは極めて重要です。
例えば、「相手のためを思って言っているということが伝わる言葉を使うこと」ですね。
- 「あなたは私なんかよりもずっといい素質を持っているのだから」
- 「デキル人にしか言わないことだけど…」
など、会社的な要素とは切り離して「当人にフォーカスしてアイデンティティを認めてあげる」といいですよ。
そして、一緒に食事に行ったり、飲みに行ったりして、「私だけに時間を使ってくれていると思ってもらうこと」が大事なのです。
「相手への心遣いを忘れずに、ほめて、叱って、愛を与える指導方法」
これはまさに、「女性の特性が活かされた指導方法」だと言えるでしょう。