こんにちは、BPLaboです。
このコラムを読めば、「部下の仕事の進め方」が分かるようになります。
「相手は、どのような考えに従って物事を進めたいのか?」
それが分かれば、あなたのコミュニケーションのクオリティーは飛躍的に高まるでしょう。
さっそくですが、3つの質問をさせていただきます。
素直にお答えください。
【質問1】
あなたは、
A:物事は素早く片づけたいですか?
B:多くの情報を集め、結論を急がずにじっくりと物事を見極めたいですか?
【質問2】
あなたは、
A:几帳面で、整理整頓が得意ですか?
B:整理整頓が苦手で、探しモノが見つからない時がありますか?
【質問3】
あなたは、
A:仕事をすべて完遂させてからリラックスしますか?
B:まず鋭気を養うために存分に楽しみますか?
それでは、ここであなたのAとBの数を確認してみてください。
Aが3つなら、決断タイプ。
Aが2つでBが1つなら、やや決断タイプ。
Aが1つでBが2つなら、やや熟考タイプ。
Bが3つなら、熟考タイプ。
つまり、
- 白黒はっきりさせたい(決断タイプ)
- 白黒を決め込むことなくグレーにしておきたい(熟考タイプ)
このような2つの性格傾向を判断することができます。
判断の正確性を高めたい方は、以下の判断基準を活用してみてください。
(参考)Aを選ぶ判断基準
- 何事も早く決断し、片をつけたい
- 結論を急ぐ
- 一度結論を出すと落ち着く
- 何事も明確にしようとする
- メニューを見て注文するまでが早い
- 自分で決断したら、それに忠実に従う
- やることが決められている方が好き
- 思いもよらずに計画変更されると不愉快になる
- 規則があると安心し、それに従う
- 組織の中の規則やタテ社会を尊重する
- 自分で仕事をコントロールしたい
- 事態が小さく進展していくのを待っていられず、自分でテキパキ対応してしまう
- 素早く決断し、効率よく進める
- ガンコで協調性に欠ける面があるなと思う
- よほどのことがない限り、遅刻は絶対にしない
- 何かに集中していても、約束の時間はきちんと気にかけて守る
- 何がどこにあるのかがいつも明確
- 使わないものはすぐに捨てる
- 今を楽しむというよりは、仕事を達成させたときに満足する
- 連休は計画的にアクティブに過ごそうとすることが多い
(参考)Bを選ぶ判断基準
- 何事も多くの情報を集めてからでないと決断しない
- 一つの結論に絞らずにできるだけ選択肢を広げておく
- 早く結論を迫られるとプレッシャーを感じる
- たとえ一度は確定したとしても、選択肢の一つとして捉える
- メニューを見て注文するまでが遅い
- 一度決断した後になって、これもよかったかな?こうすればよかったかな?と悩むことが多い
- 気ままにやれる方が好き
- 急な計画変更も楽しみの一つだと感じる
- タテ社会に対して反感を持っている
- 先に申請して却下されるくらいなら、許可をとらずに進め、事後報告で謝罪するほうがいい
- 仕事は誰かにやってもらう方が気楽でいい
- 事態がゆっくり進んでいくことを好み、熟考しようとする
- 問題を決め込むことなく様々な角度から観察し、変化に柔軟に対応する
- 優柔不断だなと思う面がある
- 時間にルーズなところがあり、たまに遅れることがある
- 何かに没頭していると、約束の時間を忘れてしまうことがある
- 何がどこにあるのかが決まっていないことが多い
- いつか使うかも精神が強く、捨てられずモノを溜め込んでしまう
- 今が楽しければいい、結果よりもプロセスの楽しみの方が大切
- 連休は無計画でのんびり過ごすことが多い
さて、A・Bどちらに当てはまることが多かったでしょうか?
これらの判断基準を参考にして、あなたのタイプをより正しく判断してみてくださいね。
それでは、、、
自分がどういうタイプなのかを知ったところで、ここからが大事なポイントです。
人間関係を良くするために重要なのは、
相手がどういう傾向かをつかみ、適切なコミュニケーションをとることです。
そして、適切なコミュニケーションとは『相手のニーズを叶えること』なのです。
ここからは、その具体的なコミュニケーションについてお話ししていきたいと思います。
決断タイプのニーズを叶えるコミュニケーション
決断タイプのニーズを整理すると、
- 何事も早く決断し、カタをつけたい
- YESかNOかいつでも明確にしておきたい
- 目標達成が最優先
- ONもOFFもキチッとスタートしたい
などがあげられます。
つまり、『これらのニーズを奪ってしまう言動を避けること』が決断タイプのニーズを叶えることになるわけです。
分かりやすく、上司と部下のシーンで考えてみましょう。
仮に、あなたは中間管理職で、あなたにも上司がいるとします。
そして、あなたの上司が決断タイプだった場合、、、
「AもBも良い面がありまして・・まだ決めかねています。決断までもう少しお時間をいただけませんでしょうか?」
などの中間報告は、できるだけ頻度を少なくすることをオススメします。
なぜなら、決断タイプの上司は、部下に優柔不断のクセを見ると信頼を置きにくくなるからです。
かといって闇雲に決断を急ぎ、ミスが続くようであれば、それはそれで目が当てられません。
そんなときは、
「・・・という理由からも、Aだと考えます。社長(上司)のご意見をいただければと思います」
と、こちら側では白黒つけたことを伝え、
最終的には上司の判断をあおぐ方がいいでしょう。
万が一、それで失敗したとしても、最終決定は上司ですからね。
あなたの信頼ばかりが傷つくことはありません。
また、
- 「またケータイなくしました・・」
- 「あれ、あの書類どこだろ?あれ・・あっ、社長、もう少々お待ちください!」
なんてことを頻繁にお披露目しないこと。
ぜひ、ご注意くださいね。
熟考タイプのニーズを叶えるコミュニケーション
熟考タイプのニーズを整理すると、
- 結論を急がず、熟考したい
- 選択肢を広げておきたい
- 今を楽しむことが最優先
- ONもOFFも柔軟に過ごしたい
などがあげられます。
ここでも同じように上司と部下のシーンで考えてみます。
あなたの上司が熟考タイプだった場合、、、
「ぜひ、Aで進めたいと思っております」
と、方向性を素早く決め込む中間報告は、多くの情報をもとに裏付けられているとき以外は慎重になるべきです。
なぜなら、熟考タイプの上司は、部下に見切り発車のクセを見ると信頼を置きにくくなるからです。
かといって闇雲に決断を先延ばしにし、事態がまったく進まないようであれば、それはそれで問題ですが。。
そんなときは、
「これらの膨大な実データや生の情報を検証し、Aで進めるべきだという意見に達しました。ぜひ、社長(上司)のご意見をいただければと思います」
と、熟考の証を武器に社長の決断を求めるか、
- 「まだ確証に至りませんが、現状ではAの方向が有力です。社長(上司)のご意見をいただければと思います」
- 「AかBかで検討してきましたが、Cという選択肢も出てきました」
- 「もうしばらく、情報を集めさせてください」
など、熟考中であること、選択肢が他にもあるかもしれないこと等を伝え、進捗半ばで方向性の確認をとることをオススメします。
また、ろくに情報を集めもせずに
- 「なんとなくですが、Aのような気が・・」
- 「もう、これでやってみてどうかじゃないですか?」
なんて軽率な発言は慎むこと。
ぜひ、ご注意くださいね。
いかがでしたか?
物事を進める上で、
決断タイプは『結論を下し、早くカタをつけたいタイプ』であり、
熟考タイプは『結論を先に延ばし、入念に熟考したいタイプ』であるということ。
ぜひ、相手の強みを活かす働きかけを。
それでは、また次回をお楽しみに!