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相談:転職したい。でも、どんなところに転職したいのか自分でわからない。このまま現職を続けるべきか悩んでいます。
相談者:ぽんさん
よろしくお願いします。
私は現在23歳で、介護職を3年ほど続けています。
しかし、すでに今の職場は3つ目です。
1つ目は、いわゆるブラック企業。パワハラや人員不足による無理な勤務体制が理由で9ヶ月で退職しました。
2つ目は、人間関係がすごくいい職場で2年ほど勤めました。
しかし、夜勤が多いことや一部の利用者対応がつらく、部署異動等含め色々と上司に相談しましたが改善方法が見つからず苦しい日々が続いていました。
そんな時に結婚話が浮上し、仕事から逃げ出したい気持ちもあって退職してしまいました。結局その方とはご縁がなく別れてしまいましたが…。
3つ目は、現在の職場で派遣社員をしていますが、1つ目の職場と同じで人間関係が最悪。さらに、人員不足で無理な勤務体制がとられています。
情けない話ですが、現在の職場は元彼(結婚話が浮上した男性)と同棲するまでの“つなぎ”として選びました。
休みや勤務時間の条件が合う職場はここしかないとのことだったので半ば仕方なく契約しましたが、彼とも別れてしまった今、現在の職場で派遣のまま働く意味もなくってしまい次回の更新はせず再び正社員での転職を考えています。
そこでふと思ったのが、「私には介護職が合っていない、向いていないのではないか」という事です。
なぜなら、利用者にイライラしてしまう事が多々あるからです。
一方、職場のスタッフのために色々してあげたいという思いは強く、利用者よりも職場のスタッフにありがとうと言われることがやりがいになっていたように思います。
しかし今の職場はスタッフが挨拶もできない、ましてありがとうなんて言えるはずもない、そして派遣を見下すスタイルです。
今の職場では、私が介護職としての自信をなくしてしまう出来事もありました。
今からキャリアチェンジしたいとは思うのですが、自己分析がうまくできず自分に合った業界もよくわかりません。
ネット上の適職診断テストをやればやるほど頭の中がごちゃごちゃしてわからなくなってしまいます。
転職したい。でも、どんなところに転職したいのかわからない、自分がわからない。だったらこのまま介護を続けるべきか…、のループ状態です。
私は昔からなんでも中途半端でした。
今度こそは中途半端にならないようしっかり仕事を選びたいと思っています。
いろいろとまとまらない文章ですみません。ご助言頂けるとありがたいです。
(***ご相談内容は一部編集しております***)
(本記事は、当サイト「働く女性無料相談窓口」より、働く女性から寄せられたご相談にお答えする内容となっております。)
ご相談に対するアドバイス
こんにちは、BPLaboです。
ぽんさん、ご相談ありがとうございます!
それでは、回答させて頂きますね。
大森篤志からの回答内容
- パワハラ
- 人員不足による無理な勤務体制
- 夜勤が多い
- 人間関係が最悪
これらのようなことが続けば誰だって逃げ出したくもなります。
業界に対する不信も
「介護職が自分に合っていない、向いていない」というよりは、『条件や環境が劣悪であるために介護業界に嫌気が差している』という感情・気持ちの変化によるものが大きいのではないでしょうか。
利用者よりも職場スタッフをサポートしているほうにやりがいを感じたのも、自分は介護業界にいるべき人間ではないと“今のつらい状況から離れようとする自分自身を正当化したかった”からかもしれません。
いずれにしても、とても苦しんでおられることでしょう。
ぽんさんの自己防衛機制(自分の心を守ろうとする本能的な防衛反応)が働くのは自然なことです。
原点回帰
数ある職業の中から、なぜ介護職を選んだのでしょうか?
選んだ理由やきっかけを改めて思い返し、自分の興味・関心、あるいは価値観などを再認識することから始めてみましょう。
経験を振り返る
次に、下記の質問を参考にして、これまでの職業経験を振り返ってみて下さい。
- 他者から褒められて嬉しかったことは?
- 感動で涙した出来事は?
- 達成感に満ち溢れた時は?
- 夢中になって時間を忘れた経験は?
- 周りから高く評価されたことは?
- 他者から感謝されたり、貢献感を得られたことは?
職業能力を把握する
今度は、これまでの経験から得られたもの(=身に付けた職業能力)について考えてみましょう。
まず、履歴書と職務経歴書の作成をおすすめします。
これまでの職務経験、取得した免許・資格、学習・訓練歴なども含めて書き出すことになるため、今の自分が持ち合わせている職業能力を把握しやすくなると思いますよ。
その上で下記のポイントを参考にし、なるべく数値で示す(根拠を示すように努める)ことを心がけて下さい。
- 経験値
【例】3年間で100名以上の利用者対応(食事や入浴、衣服の着脱や歩行補助など)を行った - できること
【例】他の近隣施設との連携(窓口業務を1年間) - 得意なこと、強み
【例】先回りのサポート業務(「気が利く」という言葉を職場スタッフほぼ全員から言われた)
なりたい自分について考える
今の自分にあるもの、持っているものを整理できたら、今度は“なりたい自分”について考えましょう。
働き方や生き方を含め、こうなりたい、こうありたい。そういう理想で構いません。
制限をつくらず、自由に発想するほうが楽しいですし、イメージも湧きやすくなると思いますよ。
下記の質問を参考にしながら、自分の過去を回想してみるのも効果的です。
- 小学生(※6〜10歳程度)の頃に憧れていた人を3名あげ(家族以外で)、その人たちのどんな点に憧れていた(肯定的な印象を持っていた)のか思い返して下さい。3名に共通する特徴の中に、自分の価値観が形成された要素を見つけることができるかもしれません。
- 定期的に読む雑誌(Webマガジン等も含む)や観るテレビ番組はありますか?それはどういうもので、どのようなところが好きですか?自分の興味や関心を探るヒントが得られると思います。
- お気に入りの本、または映画は何ですか?その内容についても思い出して下さい。キャリアの課題をどう解決していくのか、自分に合った解決方法やヒントが隠されている可能性があります。
- 格言やモットーを教えて下さい。人生の道に迷った時に「何を選択し、どう進めばいいか」を教えてくれる道標になることがあります。
最後に大切なことを一つ
中途半端に自分自身の棚卸しを行ってしまうと、結局“何も見えてこない”ものです。
時間をかけて自分と向き合い、感情も含めて自分を整理しましょう。
「今度こそは中途半端にならないようしっかり仕事を選びたい」という“ぽんさんの強い想い”が実を結ぶことを願っています。