大森篤志からの回答内容
「社員同士の結束を高めるため」と言われれば聞こえはいいですが、中にはハナさんのように『それは拘束だ』と感じてしまう人もいるはずですよね。
ハナさんの課題は、さしずめ『会社のルールにどう対抗するか』といったところでしょうか。
正式な会社規約に明記されていなくても、例えば「うちの会社は『社内恋愛禁止』だから」と上司に言われれば、それが暗黙のルールになってしまうものです。社風としてずっとそうだったのならルールとしての重みも増すでしょう。
しかし、社員個人からしてみれば、好きでたまらない相手が社内にいるのに「指をくわえて見ているだけ」というのは不満で仕方ありません。
同じようにハナさんがいくら会社から「結束を高めるためだから」と言われても、個人的には『休憩時間くらいは自分の好きなように過ごしたい』わけですから苦しいはずです。
会社とちゃんと話し合う
では、このように会社のルールと社員の個人的な主義主張とにズレが生じた時どうすればいいのか。それは、『会社とちゃんと話し合うこと』です。
「昔からずっとそうだから仕方ない」としぶしぶ従うことも、頭ごなしに「ランチタイムまで拘束される職場では働けない」と辞めてしまうことも賢明ではありません。
例えば、「ランチ会の価値をより高めるために、事前に議題を1つ決めて、月1回のランチミーティングとするのはどうでしょうか?」など、角の立たない言い方で意見を伝えてみましょう。いきなり「無くす」のではなく、まずは『減らす』提案をしたほうが角は立ちにくいものですよ。
たとえ結果として「諦めて会社のルールに従う」ことになったとしても、「会社のルールに従わず自分の主義主張を貫いて辞める」ことになったとしても、ハナさんが会社と何も話し合っていないまま結論を出してしまうことがあってはなりません。
自分ひとりで決めつけず、行動をし、結果が出てから考える
もしハナさんが、伝統と歴史のある会社であるがゆえに「会社のルールは絶対だ」と恐れ入っているのだとしたら、それは単なる思い込みかもしれませんよ。話し合ってみる前から決めつけてはいけないと思うのです。
(※そもそも、労働基準法では『休憩時間は労働者が自由に利用できるものではない』と定められています)
今や女性社員の意見は会社としても注視しています。これまで頑なな態度を示してきた会社であっても、今の時代なら「ちゃんと話せばわかってもらえる」ことも多々あるでしょう。ぜひ、女性社員の意見として取り上げてもらうことから始めてみて下さい。