「褒め方下手」と「褒め方上手」の決定的な違いとは?
私の友人に「A子さん」と「B子さん」がいるとしましょう。
A子さんは、私のことをこう褒めてくれました。
A子
そんな場面でよく感情的にならずにいられるわね。私ならすぐに反論しちゃう。冷静にノリツッコミなんて私には絶対できない。
一方のB子さんは、私のことをこう褒めてくれました。
B子
そうやって怒りの感情をコントロールしてるんだね、ホントすごい!私も見習って今度使ってみる!(メモメモ)
A子さんもB子さんも私のことを褒めてくれています。
A子さんは「あなたの会話テクニックは高等すぎて、私にはとても使えない」と褒め、B子さんは「あなたの素晴らしい会話テクニック、私も使ってみる!」と褒めています。
A子さんとB子さんから褒められて、私はどちらの方がより嬉しく感じると思いますか?
そうです、B子さんですね。『私もあなたのように頑張ってみる!』と言われた方がずっと嬉しいのです。
人間の感情には温度があります。
A子さんは、「とても私には出来ない」という言葉を用いて、A子さん自身と私とのコミュニケーション力に格差をつけています。A子さんからすれば、私のコミュニケーション能力の高さを強調しているつもりなのでしょう。
しかし、それでも『私もあなたのように頑張ってみる!』と言われた方が嬉しいのです。共感的、それも行動として伝えられる方が感情の温度が高まるからです。
私がキッカケでB子さんの行動が変わる。これほど嬉しいことはありません。
褒め方上手になるヒントは掴めましたでしょうか。
相手の言動を褒めるばかりでは、一時的な効果しか得られません。
「素晴らしいですね!(とても私には真似できません)」「(私とは比べものにならないくらい)すごいですね!」など、自分と相手とに格差をつける褒め方だけを続けると『口ばっかりの人』という印象を与えてしまうこともあります。
褒めることで相手の心を鷲掴みにしようと思っているのなら、『私もあなたの真似をしてみます』『その通り実際に行動に移してみました』という行動にフォーカスした褒め方をしましょう。『行動を伝える』ことが一番の褒め言葉なのです。
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