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本記事では、『上手な会社の辞め方』をご紹介します。
こんにちは、BPLaboです。
私達の中で「会社を辞める」というイメージがどこか美化されているように思います。
テレビドラマの影響もあるのでしょう。主人公が責任をとって会社を辞める時、辞表や退職届をスーツの内ポケットから取り出して上司のデスク上に置き、そのままオフィスを出て行くシーンは、もはやお決まりです。無意識のうちに「辞表の提出=潔くて格好いいもの」というイメージが刷り込まれているのかもしれません。
ここで、実際に会社で人事部長をしている友人から聞いた話をひとつ。
たとえ辞める決心をしていたとしても、上司に一言もなく「いきなり退職届を出す」ことや、同僚たちの前で「辞めます」などと話を切り出すのは社会人としてマナー違反です。
スマートに辞表を提出する格好つけた辞め方は、ドラマだけの話。まずは直属の上司に話を通すのがマナーです。
上司と二人だけで話が出来る個室などで、会社を辞める意志をハッキリ伝えましょう。
「退職理由」は、どうしたらいいの?
上司からは退職の理由を聞かれると思いますが、その時の返答で「言ってはいけないこと」が2つあります。
まず一つ目は、『不満』です。
例えば、同僚や上司、会社の商品やサービス、お給料や会社そのものに対する不満などです。
最後に爆弾を落として円満退社が出来るはずもありません。また、人事異動やお給料アップなどの魅力的な改善案を提示されて丸め込まれてしまうこともあるからです。
二つ目は、『ウソ』です。
「家族の介護や病気」などと倫理観に欠ける嘘をつくのはやめましょう。また、一人暮らしの人が「実家に帰る」という嘘もよくありません。
実家に帰ると言って辞めていった人を街中で見かけることも少なくありません。見られた相手から「あいつは信用ならないヤツだ」という話が拡散していくことは想像に難くないはずです。
もしそれらの理由が本当であるのなら、「辞める前に、辞めなくても済む方法を会社に相談する」べきです。会社によっては、在宅での仕事を可能にしてくれたり、働き方をちゃんと考えてくれるところもあるからです。
退職の理由を聞かれたら、まずは『一身上の都合』でいいでしょう。そのまま受理されればいいですが、「理由も聞かずに受理出来ない」と言われることが多いでしょうから、その場合は『応援してもらえるような理由』を伝えましょう。
こんなふうにキラキラした目で言われると、上司の気持ちにも変化が起こるものです。
ぜひ、あなたオリジナルの前向きな理由を考えてみてください。ちょっとくらい大袈裟な理由に思えても、それがあなたの本心であるなら全く問題ありませんよ。
【円満退社の秘訣】「引き継ぎ」は絶対に手を抜かない。
「礼に始まり礼に終わる、終わりよければすべてよし」、これらは古くから日本に伝わる締めの言葉です。その言葉の影響力(浸透力)は想像以上で、ほとんどの社会人は「はじめ」と「終わり」で人を評価すると言っても過言ではありません。
それは会社を辞める場合も同じです。これまでそこそこの評価をされてきた人が、締めの仕事である「引き継ぎ」を怠ったために、辞めた後『まぁ、あまり仕事がデキル人じゃなかったから(辞めるのは)仕方なかったのかもね』などと悪評を残すことも少なくありません。「引き継ぎ」は絶対に手を抜かない。それが円満退社の秘訣です。
法律上では、退職届を提出してから2週間で退職が可能となります。しかし、あなたの後任者を選定してもらって引き継ぎを済ませる為には、最低でも2ヶ月間は必要です。あなたの立場や仕事内容によっては引き継ぎに3ヶ月間ほど必要になることもあります。
「辞める」と言ってから、2ヶ月間も3ヶ月間も職場に残るのは居づらいと感じるかもしれませんが、『辞める側のマナー』と考えましょう。
『退職願』の正しい書き方
退職願の書き方ですが、もしあなたの会社に定型書式(テンプレート・フォーマット)がある場合は、それに従いましょう。決まりがないようでしたら、次のような書き方をするのがマナーです。
退職願を作成する際は、手書きでもパソコンでも、どちらで作成しても結構です。名前の下に印鑑を押すことをお忘れなく。
まわりへの退職報告、そのタイミングは?
辞めることを決心すると、すぐにでも親しい同僚に報告してしまう人もいるようですが、それはマナー違反です。その一方、退職日の前日になって報告する人もいますが、それもNGです。
まわりへの報告は、どんなに早くても『退職願が正式に受理されてから行う』のがマナーです。
社内でお世話になった親しい方々には、対面して感謝と一緒に報告するのがいいでしょう。それほど親しくもない方々も含め、社内関係者全員への報告は、退職日の1週間ほど前にメールで連絡すれば問題ありません。また、取引先やお客様には、ハガキなどの書面でご報告するようにしましょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
退職の理由はひとそれぞれです。いろいろあるかもしれませんが、最後くらいはやっぱり笑顔で見送られたいですよね。
しつこいようですが、「終わりよければすべてよし」という言葉を軽く考えてはいけません。皆に背中を押されて、エールを送られながら職場を去ることを心がければ、転職先では気持ちのいい新しいスタートが切れるものです。