女性の職場復帰を快適に。その鍵は『制度を柔軟にすること』
以前、NHKでも取り上げられていましたが、大手飲料メーカーの「キリン」の対応はとても素晴らしいものでした。
今はもっと増えているかもしれませんが、放送当時のキリンでは約30名の時短勤務者がいました。
その中でも育児休業から復帰したある女性は、子供の保育園への迎えのため15時には退社しなければならない状況でした。
そこで、企業側は職場全体の仕事の割り振りを見直したのです。
さらに、最低でも月に1回は上司が時短勤務者の面談を行い、仕事の進捗状況を確認した上で、簡単な仕事ばかりではなく「適正な仕事を割り振る」ようにしていました。
例えば、『午前中の商談案件で、かつ重要な取引先を選んで任せる』などです。
他にも、キャリアアップを目指す女性のために支援制度を見直す対策も行っていました。
支援制度を見直す前は、一度でも時短勤務からフルタイム勤務へ変更した場合、そこから再び時短勤務に戻ることはできませんでした。
そのため、時短勤務からフルタイム勤務へ変更する社員は劇的に減ってしまったのです。
そこで、家庭や子育ての状況に応じて時短勤務を5回まで分割して取得できるようにしたそうです。
働く意欲のある復帰者に対して、早い時期から安心してフルタイムにチャレンジしてもらうことが狙いのようですね。
自分のライフスタイルに合わせて時短勤務のタイミングを選べるということは、子供を持つ女性の職場復帰の大きな助けになることは間違いありません。
また、企業側としても、働く女性が制度を柔軟に利用できる環境を整えることで、産休に入る前までに培った経験を復帰後にも生かし、さらなる成果につなげてほしいと期待しているのです。
このように、働く側も企業側も「良かった」と言えるような職場環境は努力次第で確実に作ることが出来ます。
もし、あなたが育児休業後の職場復帰を考えているのなら、時短勤務の制度内容を必ず確認するようにしてください。
確認すると言っても、同僚や上司にではなく、人事に直接問い合わせるなどして、詳しい説明を受けることをオススメします。
そして、自分のライフスタイルとうまくマッチングできるのか考えてみましょう。
あなたが意見の言える立場にあるのなら、今回のキリンのような対応を例に意見してみるのもありだと思います。