自分で決めたい?誰かに決めてもらいたい?
あなたの部下が、
- 自分の感覚
- 自分の経験
などで物事を判断する傾向が強いのであれば「内的判断」であり、基本的に『自分で決めたい』と思っています。
そのため、周りからの情報や意見を受け入れるのが苦手で、自分で「いいな」と思ったモノを否定されると、否定してきた相手を疑問視する傾向があるので注意が必要です。
自分の中に答えがあり、自分で決めたい人。
それが『内的判断の部下』です。
一方、あなたの部下が、
- 客観的な情報や数値
- 相手の意見
などで物事を判断する傾向が強いのであれば「外的判断」であり、基本的に『誰かに決めてもらいたい』と思っています。
そのため、他者の意見や指示を欲しがり、周りの人の反応を敏感に確認する特徴があるでしょう。
自分の中に答えがなく、誰かに決めてもらいたい人。
それが『外的判断の部下』です。
ここからは、上司と部下のなにげない会話のシーンで考えていきましょう。
内的判断の部下に対する指導法
あなたの部下が
- 「これは絶対に正しいと思います!」
- 「これ以外に考えられません」
など、部下自身の感覚で話していることに気づいたとします。
この場合、部下は「自分で決めたい」という内的判断ですから、
「あなたの考えを信じるわ」と部下の意見を尊重したり、
「どっちの案がいいと思う?」と部下自身に選択肢を与えると部下のヤル気をグッと引き出せます。
逆に、「こうしなさい!」では、自分で決めたいという部下の願いを奪ってしまうことになり、部下のモチベーションを下げてしまうことになりかねません。
外的判断の部下に対する指導法
次に、「外的判断」についてお話ししていきます。
部下との会話の中に
- 「このアイディアはどうでしょうか?」
- 「このやり方ですと、他部署からの風当たりがきつそうですかね…」
など、自分以外のモノの見方が欲しい、他人の意見を求めるような発言が多かったとします。
この場合、部下は『誰かに決めてもらいたい』という外的判断ですから、
「そういえば、今回のあなたのアイディアに近いもので以前も成功したことがあったわ。今回は以前のものよりも精度が高いからイケるんじゃないかしら」と客観的な情報を提供したり、
「それすごくいいアイディアだよ!」と周りの人たちから言ってもらえるように、他者を上手に巻き込むと部下のヤル気に火がついたりします。
逆に、自分以外の意見や情報が欲しいと思っている部下に対して、
「あなたはどう思うの?」という質問を執拗に繰り返してしまうと部下を追い込むことになり、結果的に部下のパフォーマンスを妨げてしまいます。
自主性を引き出そうと思って言い続けた言葉が仇となってしまうとは、まさにこういうこと。
外的判断の部下には、「あなたのアイディアで行くわ。責任は私がとるから!」とバシッと押してあげた方がいいのです。
このように、部下のニーズを知れば、かけてあげる言葉も変わってきます。
部下の自主性を引き出す方法は、
「あなたはどうしたいの?」と言い続けることではなく、『部下のニーズを叶えてあげること』なのです。
私も、リーダーになってグループの成績が落ちていたときを振り返ると、必ずといって真逆のリードをしていたものです。
そして、部下のモチベーションは成果に直結するってことを痛いほど経験してきました。
ぜひ、部下に合った言葉をチョイスしてモチベーションを高めてあげてくださいね。