1)「予算がない」
部下から素晴らしいアイデアが出た時、そのアイデアを実現させる為に努力を惜しまない上司でありたいものです。
しかし、リアルな現場では、はなっから「予算がないから」と口に出して答えてしまう方も多いのではないでしょうか。
たとえ本当に予算がなかったとしても、部下に対して「予算がないから無理」と即答してしまうのはうまくありません。
早々に部下のせっかくのアイデアを切り捨ててしまうと、部下からは「知恵もやる気もない上司」と思われてしまうからです。
部下のアイデアが素晴らしいものならば、たとえ予算的な問題があったとしても、知恵を絞って「やりようを考える」「どうしたらこのアイデアを予算内で実現できるか」を部下と一緒に考え話し合うべきです。
上司としての務めを十分に果たした上でアイデアの実現が叶わないのなら部下も納得するはずです。
2)「前例がない」
これまでにない未知のアイデアを部下が出した時、それがどんなに素晴らしいものであっても、「前例がないから」と却下していませんか?
部下のアイデアがあなた自身の考えになかった未知のアイデアである場合、期待よりも不安の方が大きくなってしまうことがあります。
新しいことにチャレンジする時は、いつだって前例などありません。困難や危険を伴うのは当たり前のことです。
「前例がない」と門前払いする上司は、困難や危険、失敗するのが怖いだけであり、結局は「自分の保身のために部下の芽を摘む上司」と部下には映ってしまいます。
部下は、上司が思っている以上に上司の言動に対して敏感です。いつの間にか部下たちの間で「何かあったら部下を売る上司」というレッテルが貼られてしまうことも十分にあり得ることです。
部下のアイデアを断るにしても、前例を引き合いに出すのではなく、物理的な課題を伝えた方が部下は納得してくれることでしょう。
3)「結果がすべて」
ビジネスの世界では確かに「結果がすべて」です。
私自身も過去の経験から痛いほど分かります。
しかし、だからといって「結果がすべて」という言葉を部下に浴びせたところで、いい結果を得られるわけではありません。
むしろ、「結果がすべて」という言葉によってモチベーションを一気に下げてしまう人たちがたくさんいます。「頑張りや姿勢」もしっかりと言葉に出して評価してあげましょう。
結果の数字だけを振り回すと、部下のやる気をトコトン奪います。
部下から最高の結果を引き出す上司は、プロセスも褒める。とっても大事なことですね♪
)部下のやる気を奪ってしまう言葉
- 予算がない
- 前例がない
- 結果がすべて
上司は、部下のやる気を引き出す役割を担っています。
ご紹介した3つの言葉はビジネスの場ではありふれた些細な言葉と感じるかもしれませんが、あなたが部下を持つ立ち場ならば、『部下のやる気を奪う言葉は意識して避けるべき』です。
部下と共により良い結果をつくる言動を意識的に心がけることが、マネジメントの肝ですよ。