アイディア重視の人が好む意見とは?
チームで毎年恒例のイベントを成功させようとするときをイメージしてみてください。
そして、上司であるあなたがアイディア重視だとしましょう。
会議の場面で
- 部下A「これまで通りの手順をしっかりこなすことが一番です」
- 部下B「これまでとは違った新手順を考えてみました」
という二つの意見が出ました。
当然ながら、アイディア重視のあなたは、部下Bの意見を好み、それと同時に部下Bに好感を持ちますよね。
たとえ、既存の手順があなた自ら考案したものであったとしても、
きっとあなたは部下の新しいアイディアを好感を持って受け入れることができるはずです。
マニュアル重視の人が好む意見
上司であるあなたがマニュアル重視だとしましょう。
『既存の手順に沿って進めていくことが一番の近道である』と思っているあなたにとって、部下Bの発言を聞いたあなたは、
- 「何も分かってない!!」
- 「そんな賭けみたいな…今のやり方から大きくハズれるやり方は怖くて受け入れられないわ」
と部下Bの意見を否定的に捉えてしまう可能性があります。
まして、これまでの手順があなたによってつくられたものであれば、
あなたは「部下にバカにされた」「侮辱された」というように『人格を否定された』と感じる場合だってあるのです。
人は、自分の好む意見を尊重してしまう。
ここまでの話の中で、明確になったことは何でしょう?
それは、『人は、自分の好む意見を尊重してしまう』ということ。
同時に『自分の好まない意見は否定してしまう』のです。
部下に自分の意見を押し付けないようにするためには、あなたが自分自身の傾向を理解しておくこと。
その上で、部下の意見にしっかりと耳を傾ける必要があるのです。
あなたが部下の意見に賛同できないとき、
自分の好みではないと切り捨ててしまうのではなく、
『部下の意見の中からも肯定的な意味を捉えていくことが必要』だということです。
もしかしたら、思ってもいなかった美点が隠されていたり、
部下のアイディアが結果的にうまくいく手法だったなんてこともあるかもしれません。
あなたが想像する以上に、部下は上司の意見に大きく影響を受けます。
自分の傾向を理解していない上司は、自分の意見を押し付けてしまう可能性があり、
いつの間にか部下のモチベーションを下げてしまいます。
部下のパフォーマンスを高めたいのであれば、部下の意見を公平にジャッジできるように努めること。
そのためにも、自分の傾向をつかんでおくようにしましょう。
上司が自分を知っておくということ。これ本当に大事ですよ。