【夫婦問題】結婚してから彼のだらしないところが目につき毎日イライラ

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大森篤志からの回答内容

結婚して一緒に住むようになってから、より一層「ここまで当たり前のことを言わないとダメなのか」と感じることが増え、毎日イライラしているのですね。

相手に対して抱く日常的な生活上の不満というものは、遠距離恋愛中は“それほど(あるいは、ほとんど)感じなかった”事と思います。

それが、いざ結婚して共同生活を始めてみると、「ある程度は気づいていたけれど、ここまで酷いとは思わなかった」という不測の事態に見舞われ、悪い意味でかりんさんの想像を超えた現状に”かりんさんの心が適応できていない”のでしょう。

おそらくかりんさんの目には、彼のことが“言っても言ってもなかなか言うことを聞かない学童期の子供のように見えている”のではないでしょうか。

夫婦間で歩み寄りながら少しずつ改善・解決していく課題

お二人の年齢は明らかにされていませんが、”現在入籍して3ヶ月”ということから「それほど年齢は高くないのではないか」と推測してご回答させて頂きます。

発達心理学では、20代終盤くらいまでは『女性のほうが男性よりも精神年齢が高い』と言われています。もちろん個人差はありますが、専門的には「発達性差」と言い、男性より女性のほうが内面の発達が速い傾向が見られるようです。

仮にお二人が若年夫婦である場合は、かりんさんには夫が子供っぽく思えて、夫への尊敬心が薄れやすくなる傾向があると考えられます。夫を立てる気持ちが小さくなれば、その分イライラや怒りなどの感情をぶつけやすくなりますよね。

一方、夫はそういう妻の感情を敏感に察知し、「なんとなく下に見られている、バカにされている」と感じてしまうこともよくあります。かりんさんの夫が時折見せる「またかよ…」という感じの態度は、このような男性心理の表れなのかもしれません。

そして、原因はどうあれ、妻のイライラも夫の怒りも、夫婦間で歩み寄りながら少しずつ改善・解決していく課題であることを改めてご理解下さい。

これからの長い結婚生活にはまだまだ様々な課題が待ち受けています。それらを二人で乗り越えていくのが夫婦です。「一方が歩み寄る姿勢を示せば、つられてもう一方も歩み寄る」のもまた夫婦の特徴。夫婦は『一対の反射鏡』ですからね。

まずは、愛する我が子を見守る母親のように夫を尊重してあげようと歩み寄ってみることから始めてみてはいかがでしょうか。

夫を子供と割り切れば、何度も何度も言い聞かせなければ悪習は改善されないという事も理解できるはず。いたずらにイライラせず済むと思いますよ。

夫が今は子供っぽくても、そうこうしているうちに社会的に成熟して大人になっていく可能性も十分あります。まだ入籍して3ヶ月たらずであることをプラスに捉えてご自身の心にゆとりを持たせてみて下さい。

次にここからは、『イライラを抑える3つの方法』をご紹介します。

決して斬新な方法ではありません。むしろ、どれも”ありきたり”と思えるものでしょう。しかし、これらを実践できている人は”ほとんどいない”のが実態です。

バカにせず大真面目に実践し続けることが出来れば、離婚はおろか夫婦喧嘩をすることもなくなるでしょう。

私自身も心がけており、その成果は実証済みです。私は現時点で結婚12年目になりますが、この12年間で夫婦喧嘩と呼べるような喧嘩は「ん〜、あったかなあ?」といった具合です。ぜひ参考にしてみて下さいね。

1. 「ありがとう」を口に出す

1つ目は、「ありがとう」を口に出すことです。

多くの場合、相手が自分の望むことをしてくれなかった時に、自分の中でイライラや怒りという感情が生産され始めます。

冷静に考えてみればわかることですが、そもそも「夫は〇〇しなかった」ということを言い出したらキリがありませんよね。

言い出したらキリがないことにエネルギーを注ぐのは、夏の湿地帯で無数に飛び交う蚊を手でパンパン叩き潰すのと同じ。いくらパンパンしても蚊がいなくなることはなく、結局は何箇所も刺されることになります。

大事なのは、キリがないことに時間と労力を浪費するのではなく、一刻も早く湿地帯を抜け出すことなのです。

抜け出す方法は難しくありません。「ありがとう」を口に出す、たったそれだけ。相手に向かって言うのではなく、イライラした時に一人でつぶやいてみて下さい。

かりんさん
(とりあえず言ってみるか…)あ、ありがとう。

 

「ありがとう」を口にすると、夫が『してくれなかったことではなく、してくれたことに目が向くようになる』ため、夫に怒りをぶつけるのではなく、思いやれるようになります。

たとえ一瞬ムッとすることがあっても、怒りが先行する前に「何か理由があったのだろう」と夫の気持ちを考える余裕が生まれるのです。それが、「ありがとう」という言葉の力。

ありがとうは、漢字で書くと有難う。難が有る時にこそ使う言葉なんですよ。私は『難を断ち切る言葉』と解釈しています。

それでも、中には「嫌なことされたのに『ありがとう』なんて言えるか!」とおっしゃられる人がいますが、それはそもそも自分の感情をちゃんとコントロールしようという姿勢がないために生まれる考え方です。初めから「怒りは怒り、出ちゃうものは仕方ない」と考えていては感情のコントロールなんて出来ませんよね。

まずは、素直に「ありがとう」を口に出してみて下さい。「ありがとう」を口に出すことは感情コントロールのファーストステップ、前提条件になります。

2. 自分の感情と向き合う

2つ目は、自分の感情と向き合うことです。

かりんさんが夫にイライラするのは、夫がやったこと、やらなかったことに対してではありません。まずは、そのことを理解しておく必要があります。

かりんさんが夫にイライラしたり怒ったりするのは、かりんさんの中のルールが夫によって破られたと感じた時なのです。

例えば、掃除はこうするべきとか、お金はこう使うべきとか、誕生日・クリスマス・お正月・その他記念日はこう過ごすべきとか、二人の愛はこんなふうに育むべきとか、子供に対する教育はこうあるべきとか、かりんさんの中にもたくさんの「べき」があって、それに対して夫が間違ったことをすると、見ていてイライラしたり、怒りが出てきたりするわけです。

「人は鏡」と言いますが、次のように考えておくことが感情をコントロールする第一歩であると私は思います。

相手によって引き起こされた自分の感情は、どんな時でも自分自身の感情であって、相手はたまたまその引き金を引いたにすぎない。

このように理解されると、おのずと自分の感情に責任が持てるようになるのではないでしょうか。

また、イライラや怒り等、夫への責め心が出てきたら、「この感情をつくって、私は何がしたいのだろう?」と自問してみるのも有効かと思います。

「私は夫を支配しようとしているのかなあ」「自分のルールを夫に押し付けようとしているのかなあ」など、対等であるはずの夫婦関係が崩れ始めていることに気づくことが出来るかもしれません。

このようなことを繰り返していくうちに、自分自身を俯瞰して見る力が身に付き、自分の感情をうまくコントロールすることも出来るようになるでしょう。

もちろん、いたずらに相手を批判することは少なくなるはずですよ。

3. 愛のある選択をする

最後の3つ目は、どんな時も愛のある選択をすることです。

例えば、夫がかりんさんのカンに障る行動をしたとしましょう。

夫の言動にイラッとした時にこそ、「愛のある選択はどっちだろう?」と自問してみるのです。

愛のある選択とは夫を許すことではないか、夫に怒りをぶつけることは愛のある選択と言えるのだろうか、そんなふうに考え、愛のある選択をしていくのです。

そして、意識して頂きたいのが“どんな時も”という部分。かりんさんの感情がどんなに乱れていても、いつでも愛のある選択ができるかどうかが鍵になってきます。自分の気持ちに余裕がある時だけ愛のある選択ができたとしても、それでは感情がコントロールできているとは言えません。大事なのは、どんなに疲れていても、イヤな出来事があった時でも、どんな時でも。いつでも愛のある選択ができるかどうかです。

かりんさん
愛のある選択はどっち?「怒ること?」or「許すこと?」

 

夫から「またかよ、うるさいなあ…」と反応されたら、「何回言っても直してくれないあなたが悪い」などと反論せずに、「ごめんごめん、つい」と素直に謝る選択をし、「テレビのリモコン取って」と頼まれたら、「あなたのほうが近いんだから自分で取ってよ」などと憤らずに、笑顔で「今回は特別サービスよ」などとユーモアで切り返しながら取ってあげる選択をすればいいのです。

日常生活の身近な一つ一つのことに対して「愛のある選択をする?しない?」という選択肢が必ずあると思っておくといいですよ。