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相談:転職後、雇い主である夫婦からよく怒られ、先日は他の職員がいる前で叱責された。心がおかしくなりそう…(事務職)
相談者:まうむさん
初めまして。私は2ヶ月前に転職しました。
雇い主が“夫婦”という環境の職場ではありますが、それは中小企業ではよくある事で気にはなりませんでした。
事務職で採用されましたが、多々、雑務も多く、私が慣れないせいもあり、要領も悪いせいもあって、よく怒られます。怒られるのは私が悪いので、反省する部分ではありますが。
雇い主の夫婦が言葉足らずの所もあって、一度で私が理解できない事も多く、むこうはそんな私にイラつくんでしょう。最後は怒鳴り出します。先日は他の職員のいる前で「お前はバカか??」と奥さんから叱責されました。
すれ違う際にも、私への不満を大きい声で独り言のように言います。雑にすれば「丁寧にしろ」と言われ、丁寧にすれば「時間かかりすぎる」と怒られる。
「いい歳して困った顔をするな」と怒られ、「すみません」と言うと、「すみませんすみませんって聞き飽きた」と言われ、では何と言えば正解なんですか…?
声をかけるのも怖く、むこうは他の職員には普通に話しかけますが、私には無愛想です。入社したばかりだし、特に仲のいい職員もいないし、他の職員とは職種が違うので、同じスペースに雇い主の夫婦と私だけで、食事もその場所でするので、会社で心休まる場所もありません。
毎朝目覚ましがなると、心が重くなります…
このままでは心がおかしくなると感じてはいますが、今辞めると、きっと「何にも出来ないヤツだった。」とみんなに言われるのも嫌だし…
私が仕事が出来るようになればいいとは分かっています。雇い主の夫婦が理想とする職員になる事が解決策だと十分に分かっています。私が一番分かっています…
すみません。アドバイス宜しくお願いします。
(***ご相談内容は一部編集しております***)
(本記事は、当サイト「働く女性無料相談窓口」より、働く女性から寄せられたご相談にお答えする内容となっております。)
ご相談に対するアドバイス
こんにちは、BPLaboです。
まうむさん、ご相談ありがとうございます!
それでは、回答させて頂きます。
大森篤志からの回答内容
周囲の影響が強く、自信が急低下している状態
まうむさんの「私が慣れないせいもあり、要領も悪いせいもあって…」「怒られるのは私が悪いので」「今辞めると、きっと『何にも出来ないヤツだった。』とみんなに言われる」などの発言から、今のまうむさんは自分を責めやすい傾向にあり、自己効力感(自分はできるという自信)や自己肯定感(自分に価値を感じ大切に思える感覚)が低下しているように見受けられます。
また、「私が仕事のできる人間になればいい」「雇い主が理想とする職員になる事が解決策」という発言からは、自分を抑圧して他者に合わせようとする性格傾向や、自分の気持ちに正直に生きることへの怖れ(それをすると嫌われてしまうのではないかという怖れ)のようなものを強く感じます。
責められたり怒られたりすると「すみません」を繰り返してしまうのはそのためでしょう。
まうむさんはパワハラを受けている状況
ご相談内容から読み取れる範囲で、中立な立場で今のまうむさんと雇い主の関係性や職場で起きている出来事を客観的に判断させて頂きますね。
ずばり私の見解は、まうむさんは職場でパワハラを受けている状況にあると見ています。
中途採用する企業側からすれば即戦力を求めるのもわかります。しかし、それでも勤務わずか2ヶ月程度の社員に「お前はバカか」という人格を傷つけるような発言、人前で怒鳴るなどの行き過ぎた注意、他の職員とは明らかに違う無愛想な対応などをしてもいいという理由にはなりません。
企業側は教育・指導の一環と主張するかもしれませんが、本ケースは客観的に見て職場のいじめや嫌がらせ、いわゆる『パワハラ』に他なりません。
相手にどう思われても今は自分を守る
もし今辞めて雇い主の夫婦や職場の同僚に「なにもできないヤツだった」と思われたとしても、今後のまうむさんの人生にデメリットが生じることはありません。むしろメリットのほうが大きいと私は思います。
辞めてしまえば赤の他人です。職員を駒としてしか見れない雇用主は一年も経てば辞めていった職員の顔すら思い出せないもの。おそらく、まうむさんのことも。
気にしているのはこちらだけで相手方は気にも留めていない。腹立たしく思うかもしれませんが、実際はそんなものです。
大丈夫!自分に合った職場環境と仕事を見つけて新しい毎日が始まれば、まうむさんも雇い主夫婦の顔なんて忘れてしまうはずですよ。
一方、今の仕事を続けていく覚悟を決めた場合
かなりの気力、体力が必要になるでしょう。長期戦も考えられます。
それでも「今の仕事を続けていきたい、雇い主夫婦や同僚の信頼を得ていきたい」と願うなら、多少の意地悪は上手くかわしながら、改善を求められた点を真摯に受け止め応えていく他ありません。
雇い主夫婦にネガティブな感情を抱くことよりも、指摘された点の改善に努める(自分を変える)という“行動で示す”ことにエネルギーを注ぐように努めて下さい。
中途採用された以上『会社からは即戦力になることを期待され、自らもそれに応える努力が必要』であることは間違いありません。今の会社を辞めずに仕事を続けていく覚悟を決めた時は、できるようになるまでやり続ける姿勢を心がけましょう。それが、雇い主のパワハラに巻き込まれないようにする賢い対処法にもなると思います。
早めに答えを出して行動する
「このままでは心がおかしくなると感じてはいます…」というまうむさんの言葉は、私には心のSOSに聞こえます。
辞めるにしても続けるにしても、“答えを出さないまま今の状況を我慢し続けること”だけはご自身のために避けて下さい。