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相談:何度か正規職員採用にチャレンジしたが叶わず。壊れそうな位に自己肯定感が低くなる時、この嵐をどうやり過ごせば良いの?(43歳・非正規職員)
相談者:さやこさん
43歳女性です。
これまで非正規職員としてずっと勤務してきました。非正規を望んだわけではありません。正規職員になるチャンスが本当になかったのです。
何度か正規職員採用にチャレンジしたこともあります。でも、倍率の高さ、実力不足で叶いませんでした。
仕事の種類を選ばなければ仕事はあるのかもしれません。でも、これまで重ねてきた経験や持っている資格を活かしたいという希望があります。
40歳を超えると求人、ほんとに少なくなるんですね。
非正規と限られた期間で働くことそのものにストレスを感じ、正規職員として働きたく毎日求人を見ています。
人と比べても幸せにならないのはわかっていますが、同級生がさらに良い条件を勤務先から提示されたり、望む形で転職を決めた報告を聞くと正直羨ましいです。
私も頑張りたい。頑張っているけれど、自信がないのです。
年齢を重ねて経験値も上がってきているはずなのに、とても臆病になってきたことに気がつきました。
今の時点で仕事を探すことが困難であれば、月日を重ねたらますます難しくなるだろうと絶望感に襲われます。
ある小説家が言っておられましたが、安定した仕事を得て初めて、腰が据えられたと。仕事が全てではない、みんな違ってみんないい、、、わかってるんです。
仕事場ではいつも笑っています。きっと私がこんなに不安な感覚でいることなど誰も気付いていないと思います。そう取り繕うことに必死でいます。
夫や子ども、家族の支えや理解はあり、見方を変えれば「何をそこまでガツガツ働きたいの?」と言われるかもしれません。
でも、私の自己実現は“仕事”によってもたらされる部分が大きいと思っています。だけど、だけど自信がないのです。自分を傷つけてしまう位の自信の無さからは脱出したいです。
40代、壊れそうな位に自己肯定感が低くなる時、この嵐をどうやり過ごせば良いのかアドバイスを頂きたいです。
専門家のアドバイス
大丈夫!みんな似たようなもの
一見すると仕事やプライベートが充実しているように見えても、実は…。という人がどれだけ多いことか。
さやこさんと同じように取り繕いながら社会で生きている人は少なくありません。というより、かなり多いと言ったほうが今の実態でしょうか。
もしかしたら、さやこさんが羨ましいと感じている同級生たちも内心は先が見えず不安でいっぱいかもしれません。本当に幸せなのか、それは周りからはわからないものです。
みんなが取り繕い合っているから誰も気づかない。だからこそ、まさかあの人がという悲劇も起こりやすくなっているように思います。
まずは、自信がなくて、臆病で、毎日不安でたまらない、そんな自分を否定せず受容することから始めてみましょう。
みんな違って…という言葉で自分を受け入れようとしたかもしれませんが、“みんな似たようなもの”という言葉のほうがしっくりくるのではないでしょうか。少なくとも実態に近いのは“みんな似たようなもの”だと私は思います。
心のコンパスに従う
これまでの私の実活動(働く女性のお悩み相談サポート活動)に基づく感覚値ではありますが、自己肯定感が低い人ほど真面目で完璧主義な傾向があるように思います。
「家族の理解や支えはある」とのことですし、旦那さんもお子さんもさやこさんの自己実現に向けた行動を理解して支えてくれているのでしょう。
一方、さやこさんは『支えてくれている家族の期待にきちんと応えなければ』という意識も強くなり、そのことが無意識の中でプレッシャーになってしまうこともあります。
この機会に改めて自分自身の素直な気持ちと向き合ってみてください。
非正規でいることに焦りを感じたり、正規職員になろうと必死になるのは、自分が本当にやりたいからではなく、自分に課していると言ったほうが適切なのではないでしょうか。
自分の強みをすらすらと語れるまで自分を理解する
自信が持てずにもがいている今のような状態が続く時は、自分自身の棚卸しをする時でもあります。
時間をたっぷり使って『自分は何を持っているのか』を整理するのです。整理する時のポイントは2つあります。
- これまでの経験、身につけてきた知識や技術、保有している資格、学習歴などを整理する
- 周りから褒められたこと、高く評価されたこと、言われて嬉しかった何気ない言葉、自分に自信が持てた瞬間、自分が誇らしかったシーンなどを整理する
市販されている履歴書や職務経歴書を活用してもいいでしょう。オリジナルの様式でも構いません。自分で書きやすいように自由に作成してみてください。
自己理解が深まると自己受容もしやすくなりますのでぜひ実践して欲しいと思います。