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過去のモラハラが原因?決断力や行動力が著しく低下したように感じています。

働く女性の無料相談・回答

相談:過去にモラハラを受けたからなのか、決断力や行動力が著しく低下したように感じている…

相談者:笑顔さん

私が当時の彼氏からモラハラを受けたのは四年前で期間は8~9ヶ月程です。

周りからは別れたほうが良いと言われ続けましたが、依存していて別れることもできず長い間モラハラを受け続けてしまいました。

そのことがあったからなのか、私は自分で物事を決める判断力が落ち、自分に自信がなく、行動する力も落ち、思考力も低下し、若い頃のほうがもっと考えられていたのではないかと思うくらいです。

恋愛に対しても少し歪んだ考えを持っているとも少し感じます。

自分で何かをすること、判断することにとても恐怖を感じ、それが今も続いています。

そのことがとても苦しく感じます。

モラハラを受けてからなんでこうなったのかがわからず、ネットで調べて原因はこの出来事なのかとやっと出てきました。

ただ、ずっと放置してきたため、どう変えていくべきなのかがわかりません。

何かアドバイスがありましたら宜しくお願い致します。

(本記事は、当サイト「働く女性無料相談窓口」より、働く女性から寄せられたご相談にお答えする内容となっております。)

回答者:一般社団法人 全国行動認知脳心理学会 理事長 大森篤志

こんにちは、BPLaboです。

笑顔さん、ご相談ありがとうございます!

BPL Woman Editor

それでは、回答させて頂きますね。

大森篤志からの回答内容

暴言を浴び続けると性格が変わっちゃう!?

過去にモラハラを受けたことが原因で、自分の判断力、決断力、思考力、行動力などが著しく低下してしまったのではないか、と感じているのですね。

モラハラを受ける以前の笑顔さんの能力と比べて、客観的にも明らかな低下が見られるようであれば、モラハラが能力低下のきっかけや要因の一つになっている可能性はあると思います。

参考資料
事実、厚生労働省の研究班が公表している資料「子供を健やかに育むために」によると、暴言などにより思考や行動に影響がおよぶ可能性がわかっています。

とはいえ、モラハラを受けた過去は消せませんし、タイムマシーンに乗って人生をやり直すことも不可能ですよね。そのことを受け入れた時、おのずと改善策は次の大きく2つに絞られると私は考えます。

  1. 過去のモラハラ体験を肯定的に捉え直す
  2. 現在を充実させて過去を上書きする

【改善策1】過去のモラハラ体験を肯定的に捉え直す

おそらく今の笑顔さんは、過去のモラハラ体験を「つらかった、苦しかった、ひどかった、悲しかった、地獄だった」など、否定的なイメージで捉えていらっしゃるのではないでしょうか。

否定的なイメージほど記憶に深く刻まれやすく、その記憶は精神状態が不安定になった時などにひょっこり顔を出してくるものです。

「四年も前の出来事に原因があるのではないか?」と今になっても考えてしまうのはそのためでしょう。

そこで一つ目の改善策、『過去のモラハラ体験を肯定的に捉え直す』ことが、少なからず改善効果をもたらすのではないかと考えました。

ただし、肯定的に捉え直すには、もう一度当時のモラハラ体験を振り返る(=記憶を辿って再体験する)必要があるため、心への負荷はかなり大きくなることが予想されます。

懸念事項

場合によっては、鮮明に思い出すことによって今よりも恐怖心が大きくなることがあります。

 

悲しみや怒りなどのネガティブな感情が膨れ上がってストレスが増大したり、最悪の場合、ひどい後悔から悲観的になり気力が著しく低下してしまう可能性もあります。

それでも今の自分を変えるために改善策を試したいという場合は、お伝えした懸念事項に留意しながら、

質問
「モラハラを体験して得られたメリットは?」

という質問に対する答えを書き出してみて下さい。

10個以上書き出せるとより効果的です!

【改善策2】現在を充実させて過去を上書きする

改善策1では、過去に焦点を当てましたが、改善2では、過去ではなく『現在』に焦点を当てます。

なぜなら、現状に不満があったり、充実感がないために、過去を持ち出して「だから今こんなふうになっている」と思いたい。

そうすることで、判断できない、行動できない、一歩踏み出すのが怖い自分自身を正当化している。そんな心理が無意識に働いている可能性もあるからです。

現在が幸せであれば、過去を嘆くこともありません。その必要がないからです。

今回、“笑顔”というニックネームでご相談を寄せて頂いたのには、もしかしたら『上を向いて、笑って生きていきたい』という願いも込められているのではないでしょうか。私にはそんなふうに思えました。

 

もしそうだとしたら、過去と現在を結び付けない考え方である改善策2のほうが笑顔さんに合って(ニーズにマッチして)いるかもしれません。

例えば、ありのままの自分でいられる安心安全な環境(共通の趣味を持つ人たちが集まるコミュニティなど)を探してみるのもアリだと思います。

あるいは、同じような悩みを持つ方々が集まる会などに参加してみるのもいいでしょう。

「ありのままの自分を受け入れてくれる人たちと心地よい時間を過ごすこと」ができれば、その時その時が楽しく充実した時間になり、少しずつ笑顔さんの過去も上書きされていきます

新しいグループに入っていくことに抵抗がある場合は、信頼できる友人や家族という小さなコミュニティでも構いません。

自分の考えや意見が尊重されると、「私は自分の意見を主張してもいいんだ」と思えるようになるものです。

そこまで到達すれば、一歩踏み出す勇気が持てるようになり、やがて、判断できない、行動できない自分も卒業できるでしょう。