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大森篤志からの回答内容
これまでの夫の発言や行動から「夫がモラハラに当てはまるのではないか」と思っており、「今後もし離婚する際にはモラハラを立証することが出来るのか」という点についてお悩みなのですね。
モラハラとは、『精神的な嫌がらせ行為全般』を指す言葉です。
このようにモラハラの定義には具体性が欠けているため、専門家であっても安易に判断できないデリケートな性質があります。さらに、文面によるご相談という点が“より判断を難しいものにする”ことをご理解の上、本回答を柔軟に受け止めて頂けますと幸いです。
「モラハラであるかないか」の判断を難しくしている点
まず、ふぶきちさんの夫がモラハラであるかないかの判断を難しくしている点について、具体的にお伝えしておきます。
「自ら進んで妻の親に謝罪しに行く」という行動は、被害者意識の強いモラハラ夫にはなかなか難しい芸当と言えます。一方、それを逆手に取った「改心したと妻に思わせ信用させる為の巧妙なトラップ」である可能性もあります。
あるいは、他に別の目的がある可能性も…。
あらゆる可能性と、その他「夫のこれまでの言動、夫の友人による証言、前妻との出来事」などの情報から、ふぶきちさんの夫がモラハラであるかないかを私の独断で総合的に判断しご回答するとしたら『(立証できるか否かは別問題として)モラハラ夫と言える可能性は高い』という表現に留まるかと思います。
「モラハラであるかないか」の二者択一で自分の人生を決めない
ただし、曖昧な判断になってしまう以上、今は「夫がモラハラであるかないか」という点に必要以上に執着するのは賢明ではありません。
夫がモラハラであるかないかに関わらず、ふぶきちさんは『人生のパートナーとして一緒に歩んでいける人かどうか』を基準にこれからの進路を選択することが賢明であると私は考えます。
夫がモラハラであるかどうかをふぶきちさんの進路を決める判断基準にしてしまうと、「夫のモラハラを立証できれば有利に離婚できるけれど、立証できなかったら離婚は難しい」など、無意識に選択が制限されてしまうこともあるからです。
「人としてどうか」冷静に考えてみる
改めてご相談内容にある旦那さんの特徴を確認する限り、私には『モラハラかどうかの前に、人として問題があるのでは』と思えてなりません。
あえて言葉を選ばずキツイ言葉で表現するならば、『人生が奈落の底へ落ちていく傾向のある男性』とでも言いましょうか。
人生のパートナーとして一緒に歩んでいける人かどうかを冷静に考えて下さい。
もしそう思えないようなら、夫がモラハラであるかどうかに関係なく一刻も早い離婚を選択するほうが、これからの自分の人生を少しでも多く幸せな時間に変えていけるのではないでしょうか。
モラハラを立証するには
ご期待に応えることが叶わず残念ですが、私は法律の専門家ではないため“ふぶきちさんの夫がモラハラで有責配偶者であることの立証”については言及する立場におりません。どうかご理解ご容赦下さい。
ただ一つだけ確かなことがあります。それは、例にあげて頂いたような状況証拠等は多くを用意しておくに越したことはないという事です。
「本気で一刻も早い離婚を考えている」ということであれば、一度弁護士に事の詳細を伝え相談し、立証するために必要な要件等を事前に確認しておくといいでしょう。
自分が嫌なことから逃げているだけなのではないか?
モラハラによる悪影響は同居や婚姻の期間に相関する部分もありますが、その程度は人それぞれ。同居して2〜3日であってもモラハラの影響を大きく受けてしまう人もいます。
「自分が嫌なことから逃げているだけなのかもしれない」と不安を抱いているようですが、それは違います。ふぶきちさんは決して逃げてなどいませんよ。
モラハラを受け続けると、そう思ってしまうのです。そして、そう思わせることがモラハラ加害者の目的でもあります。
惑わされないで下さい。巧妙な罠にかかってはいけません。自分にとっての正しい選択をし、毅然とした態度でその選択した道を進んで行きましょう。