大森篤志からの回答内容
モラハラ夫なのか?
それとも、単なる思い過ごしなのか?
率直にお答え致しますと、ご相談内容の情報だけでは、旦那さんが「本物のモラハラ夫」なのかどうかまで断定することは出来ません。しかし、少なくとも『ちぃさんご自身が今まさにモラハラ被害者の心理状態にある』ことだけは間違いなさそうです。
なぜなら、ちぃさんには「旦那さんに対する恐怖心がある」からです。おそらく「自分の気持ちを言えない」のは『下手に言うと傷つけられる(そういう意味で「言っても通じない」と諦めている)』からではないでしょうか。
それでも「旦那さんとなんとかうまくやっていきたい」とおっしゃられるのは、やはり『子供たちのため』に他ならないのでしょう。私は、そこに「ちぃさんの母親としての強さ」を感じました。
ちぃさんの母親としての覚悟に応えられるよう『なんとかうまくやっていく方法』をご回答をさせて頂きますね。
ダメな自分を受け入れる
ちぃさんから無意識に「完璧」や「夢」という言葉が出ていることから、ちぃさんにはもしかしたら『理想と現実にギャップが生まれやすい思考傾向がある』のかもしれません。
ちぃさんが完璧を求めようとするのは、おそらく「旦那さんの期待に応えようとしている」からでしょう。そういう姿は愛おしく尊敬に値するものではありますが、その一方で『現実的な行動ではない』とも言えます。なぜなら、完璧な人間なんて存在しないからです。
旦那さんから「ダメだ、バカだ」と言われるたび悲しみに打ちひしがれるのは、ちぃさんに『ダメな自分を受け入れられない』ところがあるからとも考えられるんですよ。
今のちぃさんには『ダメな自分を受け入れる』ことが最初のステップなのかもしれません。
いつものように旦那さんからバカにされても、次回からは「ほんと私っておっちょこちょい。あなたが呆れるのも無理ないわ」と軽く切り返してみて下さい。
「ダメな自分を受け入れる」ことは『旦那さんの言葉を受け入れる』ことにもなります。きっと、旦那さんは「(自分の意見が)尊重された」と感じ、今までとは違った心地よい感覚になるはずですよ。
ちぃさんご自身が「私はダメでもいい」というメンタル状態を保てれば、旦那さんの言葉に一喜一憂せずに済みますし、いたずらに旦那さんのイライラを誘発させたり、怒りを引き伸ばしてしまうこともありません。
反対意見はしない
それと、今の旦那さんには『下手に反対意見はしない』ほうが賢明です。
ちぃさんとしては「旦那さんを想って」反対意見を言っているのでしょうが、おそらくその善意は旦那さんに伝わっていません。それどころか、悪意と受け取られ、旦那さんの「お前は俺をバカにしている、お前は俺の味方ではない」という感情を誘発してしまうでしょう。
「それは違う、それはやめて」という明らかに否定的な言葉を使わないのはもちろんですが、『でも、だって、だけど、それなのに』などの否定的なニュアンスを与える逆接の接続詞や、『ふ〜ん、だから?』などの気のない返事も避けたほうが賢明です。
反対意見を上手に伝えるには「旦那さんに気づきを与える」ことが肝心。旦那さんが「自分自身で間違いに気づいた」という感覚を持って自己修正してもらえれば、ちぃさんに要らぬ被害が及ぶことはまずありません。それでいて、ちぃさんの意見が通ったことにもなります。
気づきを与えるなら、逆接ではなく添加(旦那さんの意見に付け加える)の接続詞、例えば『そして』などを使うと効果的です。それと「旦那さんの意見をまずは受け入れてから添加する」のがポイント。意識し続けていると、ユーモアのある切り返しが出来るようになりますよ。
例1)
例2)
そして、私ったら嫌味ったらしい職場のお局みたい。
ユーモアのある切り返しが出来るようになると、夫婦間の会話摩擦が小さくなり、いたずらに衝突することもなくなります。
そうすれば、ちぃさんから「(恐怖心から)言えない」という感情も徐々に消えていき、次第に『うまく自分の意見を伝えられるようになる』かもしれません。