個別のご相談はコチラから

職場の上司に結婚予定の報告したらスマホで姓名判断された。嫌がる私の前であえて調べる行為はモラハラ?

働く女性の無料相談・回答

相談:職場の上司に結婚予定の報告したらスマホで姓名判断された。嫌がる私の前であえて調べる行為はモラハラ?

相談者:あいかさん

もうすぐ結婚する予定です。職場で上司に報告したところ、スマホで姓名判断をし始めました。

私は、悪い結果だと気にしてしまうので調べていないし、調べてほしくないと伝えましたが、上司は黙って画数を調べていて聞いているのかいないのか分かりませんでした。

止めてもらえなかったので、結果を見ても言わないでくださいと言うと、上司は結果を見たあと黙って別の同僚の元に行き、2人でスマホを見ながらこそこそと話し始めました。

2人の雰囲気から結果が悪かったことは明らかで、『もうちょっと早く調べて言ってあげたらよかったね〜』や『気にしなくて大丈夫』などと同僚が他にもいる中で言われました。

結果が悪かったことは気になりますし悲しいですが、気にしないようにしようと思っています。

ですが、嫌がる私の目の前であえて調べるのは、結果が悪かったら面白いという心境があったと思いますし、とても傷つきました。

これはモラハラなどのハラスメントになりますか?

(本記事は、当サイト「働く女性無料相談窓口」より、働く女性から寄せられたご相談にお答えする内容となっております。)

回答者:一般社団法人 全国行動認知脳心理学会 理事長 大森篤志

こんにちは、BPLaboです。あいかさん、ご相談ありがとうございます!

BPL Woman Editor

それでは、回答させて頂きますね。

大森篤志からの回答内容

モラハラとは

モラルハラスメントを広義で解釈すると、その名の通り『モラルを欠いた言動全般』を指します。

あいかさんが嫌がっていることを知っていて面白半分にからかっているのであれば、上司や同僚の言動は「モラルを欠いた言動(=モラハラ)である」と言えるでしょう。

とはいえ、モラハラはとても厄介なもので、あいかさんが被害を主張しても、上司や同僚は「傷つけるつもりはなかった」「それは誤解だ」「それほど嫌だったようには見えなかった」「強く止められた感じもしなかった」等と言い逃れしやすい側面もあります。

まさにハラスメントが行われたその時に、現場の音声を記録していて、はっきりと「嫌だと言っても止めてくれないので、私はハラスメントと感じています。然るべきところに報告させて頂きますがよろしいですか?」と『ハラスメント』という言葉を突き付けることができれば、相手の逃げ道を塞ぐことも可能だったとは思います。

しかし、先回りしてそれができる人など通常ほとんどいません。特にモラハラは『白黒つけにくい陰湿な要素が多く、いつどこで出会うかわからない』ので厄介なのです。

今回の教訓から学べることは、次に同じような出来事が起きた場合に現場の音声を記録できるよう準備しておくことです。次こそは、という気持ちで自分なりの対策を講じましょう。

論より証拠

会社側に職場のハラスメント被害を訴える場合は『論より証拠』、状況を事実として会社側に理解してもらう必要があります。

ハラスメントの相談をする時は、言った言わないの感情論に陥りやすいので気をつけて下さい。

部下

嫌だと言っても止めてくれませんでした。
嫌だと言われた記憶はない。少なくとも私には聞こえなかった。

上司

部下

とても嫌でした。
私には調べて欲しそうに見えた。実際、結果に関心を示していたじゃないか。

上司

さすがに今はハラスメントの関係者全員を同席させて同時に事情を聞くことはなくなってきていますが、以前は言った言わないの不毛な争いが繰り広げられ、結局は立場の弱い者が不利になるようなことも多く見られました。

最終的には立場の弱い者がその後の仕事のやりづらさを感じて退職に追い込まれてしまうケースもよくあります。

耳にタコができるまでお伝えしますが、ハラスメントを証明したいなら論より証拠。レコーダーは探せばいっぱいあります。

『いつ、どこで、何を言われたか、されたか、他に誰がいたか、仕事にどんな支障が出たか』など、可能な限り詳しく情報を整理し、音声と書面を持参して会社側に事実を伝えられるようにしておきましょう。

相談できる同僚を見つける

上司にペコペコする同僚も敵に見える今、相談できる同僚なんて周りにいないように思えるかもしれません。

しかし、それは本当でしょうか。あいかさんと同じような不快感を味わったことのある同僚が実はいるかもしれませんよね。

こっそり話してみたら親身になって聞いてくれた。一緒に解決策を考えてくれた。など、今の状況を打破する助けになってくれる同僚が中にはいるかもしれません。

探して声をかける前に「そんな人はいない」と決めつけずに、もう一度じっくり自分の周りに目を向け、力になってくれそうな人に勇気を振り絞って助けを求めてみることも大切です。

直属の上司を飛び越えて相談する

色々頑張ってはみたけれど、結局話せる同僚はいなかった、相談窓口も今はまだ設置されたばかりで機能していなかった。というところまで行き着いたなら、今度は上司に対して影響力を持つ目上の人(例えば、上司の上司にあたる人など)に相談して下さい。

直属の上司からハラスメントを受けいているなら、飛び越えてもっと上の人に相談してみましょう。勇気がいることですが、上手くいけばこれほど大きな後ろ盾はありませんよ。

今はまだ退職することが難しい場合

「こんな会社どうでもいいや」と早々に割り切って退職を決断できるのならここまで悩まないのかもしれません。刻々と変わりゆく不確実性の高い現代に生きているからこそ、辞めたくても辞められない人も多いはずです。

もしあいかさんが今の職場をすぐに退職できない場合は、周囲のノイズに心を乱されない工夫をし、自分の仕事に専念する努力も必要になってきます。

試しに、上司を『家では肩身の狭い思いをしている』『会社では威厳のある自分を演じている』等とイメージしてみて下さい。

すると、どうでしょう。何かしらのフラストレーションを抱え、情けない自分をひた隠し、上司という仮面を被って部下にいたずらをしてストレスを発散させている幼稚な中2男子を想像できませんか?(笑)

奥さんとうまくいっていないのかもしれませんし、思春期の娘から「あっちいけ」等と言われショックを受けているのかもしれません。友人に裏切られたのかもしれません。

いずれにしても、何らかのフラストレーションを吐き出しやすい弱い立場の相手に吐き出したのでしょう。何かきっかけさえあればモラハラの材料にするのがモラハラ加害者の特徴です。それが今回は、あいかさんの結婚報告だったというわけです。

 

改めてお伝えしますが、今回の件はあいかさんに問題は一切ありません。単に格好の的にされているに過ぎないのです。

そんな身勝手な上司や同僚の言動・態度にいちいち反応してはいけません。あいかさんが過敏に反応すればするほど、上司は鬱憤を晴らす快感を得るからです。最悪の場合、上司のモラハラをエスカレートさせてしまうこともあります。

上司や同僚の不快な言動(ノイズ)にいちいち反応せず、淡々と自分の仕事に専念することを心がけて下さい。

良くも悪くも職場の人間関係はずっとは続かない

どんな職場も時が来れば人員が入れ替わるものです。半年後に今の上司が同じ職場にいるかどうかもわかりません。

職場環境は人が変われば様変わりするものです。上司が入れ替わった途端、まるで霧が晴れたようにさわやかな雰囲気になりチームワークが良くなることはよくあります。長い目で見てみると、そんなものです。

会社は辞めようと思えばいつでも辞めることが出来ます。本気で退職する覚悟が決まるまでは、新しいモノの見方も取り入れつつ、自分の仕事に専念するよう心がけてみてはいかがでしょうか。