2)小さく始める。
様々な女性起業家との出会いや私の起業経験も含めて総合的に意見させて頂きますと、『スタートは出来るだけ小さくすること』が大事であるように思います。
女性は、ときに男性よりも大胆なところがありますからね。
大胆さでうまく人生を切り抜けてきた部分もあるかもしれませんが、初めての起業とあれば話は別だと思っておいた方が賢明でしょう。
例えば、勤めている会社をすぐに辞めてしまったり、イニシャルコスト(初期費用)が自己資金を超えてしまったり、いきなり広く大きな店舗で営業を始めたり、最初から生半可にリスクを冒さないほうがいいと思います。
欲が先に立ち、大きな売上を期待しながら先行投資するような事業運営方法は、失敗した時の損失も大きくなりがちです。
また、事業がうまくいき始めたからといって、急に拡大しないことも重要だと思いますね。
「鉄は熱いうちに打て!」という言葉を鵜呑みにしない方がいい場合もあるのです。
多店舗展開や他事業への進出などは、急すぎると一気に事業存続の危機を招くことになる場合も少なくありません。
急な展開や拡大というものは、それだけ大きな歪みを生み出すのです。
小さく始めていれば、たとえ失敗しても損失は小さくて済みますし、改めて準備を万全にしてから再起することも可能でしょう。
そう、何度でも!また、急な拡大や展開が出来るとしても、ゆっくりと成長させていくことが大事です。
引き受けきれない依頼や注文は断るくらいで丁度いいのかもしれません。むしろその方が商品やサービスの人気も長続きするものです。
事業が軌道に乗り始めた時にこそ結構深めの落とし穴があったりしますから、『小さく始めて、急な拡大や展開はしないこと』が実はもの凄く大事だったりするのです。
3)仕組みをつくる。
事業をスタートさせたら、「お客様をどれだけ喜ばせることが出来るか」ということにエネルギーを注ぐべきでしょう。
そのためにも事業を継続させる“仕組み”が必要になってきます。
お客様を絶やさなければ事業が継続出来るわけですから、つまるところ、“仕組み”は「集客システム」とも言い換えることが出来ますね。
仕組みをつくる上で非常に大事になってくるのは、やはりマーケティングだと思います。
マーケティングと言っても難しく考えることはなくて、まずは『どういう人に、どのような方法で、自分のモノやサービスを買っていただくか』がきちんと分かっていればいいでしょう。
そして、買っていただきたい相手を決めたら、その相手の心理を正確に読み解くことが重要だと思います。
例えば、私の場合は簡単に言いますと『20代から40代の働く女性に、大森篤志を知っていただいた上で、サービスを買っていただく』という仕組みになるわけです。
だからこそ私は、20代から40代の働く女性の心理を正確に読み解く努力と日々の研究を積み重ねているのです。
仕組みは、つくって回り始めるまでそれなりの時間が必要になります。そういう意味でも、新しくビジネスを始めるときは「出来るだけ早く稼ぎたい!」とは思わないで欲しいですね。
そもそも『利益=お客様の喜びが数値化されたもの』です。そう考えると、仕組み(集客システム)をつくる前に「お客様を喜ばせる」という考え方がないと成功は難しいように思います。
まずはあなたがお客様に喜びを与えるのです。そうすることで、お客様があなたに喜んでお金を払い、ずっとあなたのお客様になってくれて、友人まで紹介してくれる。それこそがビジネスで成功する一番の「仕組み」なのではないでしょうか?
おわりに
いかがでしたか?
起業を成功させる三原則は、『好きなことを、小さく始めて、仕組み化すること』です。
そして、いつでもベースに「お客様を喜ばせる」という考え方を持っておくことでしたね。
儲けることを考えずに、「どうやったらお客様を楽しませ、喜ばせることが出来るのだろうか」と考え続けることが成功の秘訣であることをぜひ心に留めておいて頂きたいと思います。