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相談:私が“あるスタッフへのモラハラ加害者である”という前提で店長から話をされた。もう辞めるしかないのか。
相談者:ちーさん
私は美容師です。
つい先日、私がMさんへのモラハラの加害者だという旨の話を店長から受けました。
Mさんは私より後に中途で入ってきた年上の後輩です。私含めスタッフが仕事の内容を教えていました。
しかし、何度か注意やアドバイスをしても同じミスを繰り返すのが気になり始めました。中途(以前の職場のやり方が染みついている)とはいえお店が変わればやり方も違うので、慣れたら大丈夫だろうと皆で話していました。
お店の中の順序では私がMさんの一つ上で近いので、必然的に私がMさんに教えたりする事が多くなるのですが、メモを取らないのが気になり、「もし一度で覚えられなさそうならメモを取った方が良いですよー」と軽い気持ちで言いました。思えばそれが発端だった気もします。
そのあたりから私が何か言っても返事が「はぁ」など適当になり、ついに何を言っても無視されるようになりました。
私が順番でつくはずだったお客様の時間変更も伝えてもらえず、勝手にMさんがやっていて「え?」となった事も少なくありません。
年上ですし敬語で話していましたが、無視され「聞こえてますか?」と確認してもとても嫌な顔をして「はぁ」と答えます。そのあたりから私の敬語が外れてしまったのも悪いと思います。
注意されたりするのは誰でも嫌だろうからと我慢していましたが、ある日使ったものを片付けてないから「片付けお願いします」と声を掛けたら怒鳴られました。
私のノートがびちゃびちゃに濡れていたり、私のロッカーの中に砂(塩?)が結構な量ばら撒かれていたり、偶然を装ってぶつかられたり足を踏まれたり挨拶をしても無視されたりと小さい事が色々ありました。
しかしその事は私の中で我慢をすれば済む事だと思い、仕事についての事や注意の仕方をどう言えば良いのかだけを店長に相談しました。
返事がなくても気付いたらこまめに言う事、感情的にならず淡々と言うことと言われました。
正直なところ私から言うとまた何かされると思っていたので言いたくありませんでしたが、店長との話で「気づいたらなるべく早く言わないと直らないし、お店全体の動きに関わるから根気強く教えよう」という事になったのでなるべくその通りにしていました。
これまで何度も注意する時に怒り口調になってしまった事はありますが、時間がある時はなるべく1から説明するように努めていたつもりです。
スタッフ間でもMさんに対してのいわゆる悪口に近い話しがよく出ます。私が、他のスタッフさんに「どう言えばいいんですかね?」と相談したり、逆に「こうだったんですけどどう思いますか?」と意見を求められる事もあれば、「本当に動けないよね…」と愚痴を聞いたりもします。
Mさんは機転がきかないので、周りのスタッフがフォローをしている事が多いのですがMさんはそれに気付いてないようです。
何度か店長にも相談し、その都度根気強く言い続けようとなり、私も根気強く同じ事であっても何回も言いました。
ですが、私も我慢がどこかでプツンと切れてしまい、やられた事をそのままやってしまおうと考えてしまいました。しかし、流石に塩や水など小さな事のやり返しは良くないなと思ったのでそれはせず、関わりたくないと思ったので話す事を一切やめました。
それまでは仕事ですし礼儀として「失礼します、ごめんね、ありがとう」を含め伝達事項もしっかり伝えていましたが、予約表を見ればわかる事ならまぁいいやと思うようになりました。
Mさん自体、連絡事項や確認事項があっても私に言わない事が多かった為、された事だし、とその時思っていました。仕事の伝達で話す時は、Mさんはぶっきらぼうに、不機嫌そうな声で内線の時でさえ返事をしなかったりとずっとそんな調子だったので、いつからか私もそうなっていたのだと思います。
そんな事が続いてある日、店長からモラハラ加害者を前提に話をされました。
「○○したことはありますか?」と数項目聞かれました。「はい か いいえで答えて」と言われたのでその通りに答えましたが、それら全て、私がされた事とも一致しています。
あえて言うなら、「されたから、した。」です。私自身いいえの項目もありましたが、Mさんにはされています。
途中で色々された時に店長に伝えていたら、こうはなっていなかったのでしょうか?
個人店なので部署の異動などもなく、離れるには辞めるしかありません。どうしたらいいのでしょうか?
(***ご相談内容は一部編集しております***)
(本記事は、当サイト「働く女性無料相談窓口」より、働く女性から寄せられたご相談にお答えする内容となっております。)
ご相談に対するアドバイス
こんにちは、BPLaboです。
ちーさん、ご相談ありがとうございます!
それでは、回答させて頂きますね。
大森篤志からの回答内容
きっとMさんは「されたこと」を事細かく店長に報告したのでしょう。もちろん“Mさん主観で店長の同情を買うように”です。
店長がちーさんをモラハラ加害者と決めつけていることから、店長はMさんにうまく取り込まれてしまったのではないでしょうか。ちーさんが思っている以上にMさんは食えない人なのかもしれません。
たしかに、Mさんの先手を取れていたら(我慢せず、されたことを素直に店長に伝えていたら)状況は変わっていたかもしれません。しかし、今それを悔やんでも現状の解決にはならないですよね、もう過去には戻れませんので。
もし次に同じような出来事が起こったら(もちろん起こらないことを願いますが“万が一”です)、その時は今回のことを教訓に『我慢せず状況を報告する』ようにして下さい。そのことを学べただけで良かったと捉え、今は『これからどうするか』について考えましょう。
結論からお伝えします
今からでも遅くありません。改めて弁明する機会を設け、何があったのか時系列に沿って分かりやすく店長に伝えて下さい。
その際、可能であれば、ちーさん同様Mさんの仕事ぶりに困っている他のスタッフさん等と一緒に店長のところへ行き複数人で証言することをオススメします。
感情的にならないよう予め書面等に伝える内容を整理しておき(箇条書きでも構いません)、それを見ながら話すなど、冷静に伝える工夫をすることも大切ですよ。
仕返しは賢明ではありません
『されたことを、仕返す』というのは賢明ではありません。ちーさんも頭では重々承知し気をつけているようですが、どんな理由があったとしても仕返しをしてしまえば結局はこちらも“加害者になってしまう”ものです。
被害者と加害者は紙一重。しかし、仕返しをしてしまう人と、その紙一重が機能し加害者にならない人とでは雲泥の差があります。
理不尽に思えるかもしれません。気持ちが整理できず納得いかないかもしれません。それでも今は、されたことを水に流すよう努め、大人の対応でMさんに接することを心がけてみて下さい。
ちーさんがMさんと関わりたくないと思う気持ちはよくわかります。それが仕事上良くないことをちーさんがちゃんと理解されていることも。
しかし、それでも仕事と割り切ってMさんと関わっていく。そんなプロ意識も必要なのではないでしょうか。和解ができないうちは努めて関わっても今までのように無視されるだけかもしれません。
関わり続けることも大切
しかし、それでも関わり続けるのがプロ意識だと私は思います。同じ職場で働く以上、Mさんがちーさんを無視し続けることはできません。ちーさんの関わろうとする意志と姿勢がなくならない限り、必ずどこかで和解する時が来るはずです。
「これまで何度も注意する時に怒り口調になってしまった」とのことですので、Mさんへの指導という意識ではなく『職場体験に来た子供への説明』くらいに考えて関わったほうがちーさんとしても気持ち的にラクになれるかもしれませんね。
あるいは、Mさんを反抗期の子供と見立て、同じことを繰り返し最低100回は言わないと改善されないものと心得ておくのも一つの方法です。
たとえ同じことの繰り返しであっても優しく教え続ける姿勢を心がければ、店長や他のスタッフからは“ちーさんがより大人に見える”はずですよ。
やりきってから改めて考える
最後に、Mさんの勢いに押されて会社を辞めるのは賢明ではありません。
本回答を参考にしていただき、今のちーさんに出来ることをやり切ってから改めて考えるようにしましょう。