大森篤志からの回答内容
まずは、大学上司とゆっくり話をする機会をつくって下さい。
正しい方法で対抗することを考えたら、AさんBさんの一方的な主張に待ったをかけ、公平に主張する場を設けてもらうことから始めるべきですよね。
ある程度まとまった時間が必要になりますので事前に「折り入ってご相談させて頂きたいことがあります」「どうしてもお伝えしなければならないことがありまして」などと神妙な面持ちで伝えた上でアポを取っておくといいでしょう。
また、話す時は感情的にならず冷静に根拠を示しながら論理的に状況を説明することが大切です。
感情的になってしまうと、ますます印象を悪く受け取られ、上司は”AさんBさんの主張をより肯定的に捉える”ようになりかねません。そうなってからそれをひっくり返すのは至難の業です。
そして、「AさんBさんの2人が協力して上司に虚偽の報告を行い、Sさんのモラハラをでっち上げている」と訴えるには、やはりその根拠を示さなければなりません。根拠が示されなければ、上司は「Sさんの言っていることがどこまで真実なのか判断できない」からです。
では、感情的にならず冷静に根拠を示すにはどうしたら良いのか?
「言った、言ってない」の議論に終始してしまうと、話の本質からズレてしまい結局何も解決しません。とはいえ、当時の様子をICレコーダーで記録していたというケースは普通ないはずです。状況証拠が無いのであれば、ことの詳細を可能な限り正確に伝えようとする姿勢を”形で示す”他ありません。
ノートにAさんやBさんとの詳細な会話のやり取りを書き出して下さい。
Sさんが覚えている内容のすべてを可能な限り正確に時系列で書き出してみましょう。また、Sさんの発言の意図や心理状況などがわかるような項目を設定して整理すると上司にも伝わりやすくなります。例えば、、、
Bさんに対して「不利益にならないようによく考えてから」と言った時、あるいはAさんに対して「辞める予定なら退職届の提出をお願い致します」と言った時、Sさんはどういう意図を持って伝えたのか。その時のAさんとBさんの反応はどうだったのか。その後にSさんは何か感じたり気づいたりしたか。
文字に起こすことでSさんの気持ちも整理されますし、整理されたノートに基づいて主張すれば、上司を目の前にして感情的になってしまうリスクも減らすことが出来ます。
また、上司に言葉で伝えるのではなく記録として見せることで”それらしい印象を与える”効果もあります。本来”根拠とは言えない内容”であっても、ちょっとした工夫をすることで信憑性を高めることが出来るんですよ。
「お互いに証拠はない」のですから、無謀な『悪魔の証明』に挑む必要はありません。それよりも、Sさんが覚えている正確な情報とSさんが素直に感じたことを今自分に出来る最善の方法で示すことが大切です。
それと、「仕事に行かないと自分の非を認めたことになる」というのは少し考えすぎではないでしょうか。
あらぬ疑いをかけられて平静を装える人間などそうはいません。ストレスによる拒否反応は人間の自然な反応であって「非を認めた事になる」という話とは全く関係ありません。
Sさんが「休むと大学側が私を悪者であると確信するだろう」と思ってしまうのは、今回の問題によって生じているストレスがもたらす幻想です。
ツラい日々を耐え忍んでいるようですので、「仕事に行かないと自分の非を認めたみたいで休めない」などと意地を張らず、AさんやBさんがまだ居るうちに(休めるうちに)休んで下さい。
どうしてもそれが出来ないなら、有給休暇を取得しましょう。制度を行使する権利が与えられている一人の従業員として。