こんにちは、BPLaboです。
今回は、『ひな祭り』についてお話したいと思います。
「どうして、ひな祭りには”ちらし寿司”を食べるの?」と子供に聞かれたら、あなたは正しい答えを返すことが出来ますか?
「どうしてだろうね〜(苦笑)」なんてごまかしてしまうと、子供は「ひな祭りの意義や楽しさ」を理解することが出来ません。
やがて、毎年のひな祭りイベントを「面倒くさい」「別にしなくてもいい」などと冷ややかな感覚を持つようになってしまうかもしれないのです。
毎年のひな祭りイベントを娘たちと一緒に過ごしたいのなら、子供からの純粋なひな祭りの疑問にサラリと答えられる大人になりましょう。
「ひな祭り」って何?
ひな祭りには、雛人形を飾り、普段とは違う料理を食べる。そんな何となくのイメージはあるものの、具体的に「どういう意味のある行事なのか」を知らない人は多いようです。
ひな祭りは、「上巳(じょうみ)の節句」とも言われ、平安時代の京都の風習でした。
もともとは貴族階級の女児の「厄除け」と「健康祈願」のお祝いとして行われていましたが、江戸時代に入り「おままごとの遊び」と「子供の無病息災を願う上巳の節句(じょうみのせっく)」が結び付けられるようになり、徐々に『女の子のお祭り行事』になったと言われています。
その後、江戸時代中期にかけてどんどん盛んになり、人形やひな壇も派手さを増すようになっていきます。
今では考えられませんが、当時は「等身大の人形」があったそうで…。(ちょっと怖いですね!)
しかし1721年には、贅沢を規制する江戸幕府によって、ひな人形の大きさは「24cm以下」へと制定されました。
また、ひな祭りは「桃の節句」とも言いますが、それは「旧暦の3月3日は桃の花が咲く季節だったから」のようですね。
今に置き換えますと3月下旬から4月上旬くらいの気候でしょうか。
時代と共に気候も変化していることを知ると何だか感慨深いものがあります。
「ひな祭り」って、やっぱりしっかりやるべき?
飾り付けや食事の準備等もありますし「面倒くさい!」という声も聞こえてきそうですが、やはり「ひな祭りは行うべき行事である」と私は思います。
「ひな祭り」は、単なる『女の子のお祭り行事ではありません』!
お七夜(おしちや/誕生から7日目の夜に赤ちゃんの健やかな成長を願う行事)やお宮参り(おみやまいり/赤ちゃんが無事に生誕1か月を迎えたことを産土神に感謝して報告する行事)と同じように「行うべき大事な行事」なのです。
大事な女児の健やかな成長を願い、お雛様はその女児に降りかかろうとする災厄を代わりに引き受ける「災厄除けの守り神」でもあります。
現代にまで長く受け継がれている行事には、「今の私たちにとっても大事なこと、必要なこと」が多いものです。
我が子を大事に思う気持ちがあるのなら、毎年欠かさずひな祭りイベントを行うのが親心というものでしょう。
「ひな祭り」には何を食べるの?
「ひな祭り」では、何となく普段とは違う料理を食べることはイメージ出来ると思います。
それでは、一体どのような料理を食べるのでしょうか。代表的な「ひな祭り料理」をいくつかあげてみましょう。
- ちらし寿司
- はまぐりのお吸い物
- 桜餅(さくらもち/塩漬けした桜の葉で持ちを包んだもの)
- 草餅(くさもち/通常の餅に磨り潰した”よもぎ”を混ぜ、その中に”あん”を入れることが多い)
- 菱餅(ひしもち/餅を菱形に切って重ねてつくり、緑・白・ピンクの3色のものが多い)
- 白酒
- 甘酒
これらの料理の中から、最も一般的なものについて以下で解説したいと思います。
ちらし寿司)
3月は季節の変わり目。昔から「季節の変わり目に体調を崩す人」は多かったようです。
そのため、健康を願って「栄養がバランスよくとれるように」と願って具材の数や見た目も鮮やかな「ちらし寿司」を食べさせていたようですね。
また、具材のエビは「生命」、レンコンは「見通しのよさ」を表しているとも言われています。
はまぐりのお吸い物)
昔から2枚貝は「お姫さま(女児)」を意味しています。
貝類は「ひな祭り」の時期に一番美味しくなり、特に「はまぐり」は2枚の貝がぴったりと合うため、他の貝殻と合うことはありません。
その特徴から「はまぐり」は『夫婦和合の象徴』とされ、お祝いの膳にお吸い物として添えられるようになったのです。
余談ですが、江戸時代では「嫁入り道具」として「貝桶(ハマグリを大量に入れた桶)」が使われており、新郎の家に運び込まれたそうですよ。
菱餅)
「ひな祭り」の時期を考えると、雪が溶けて大地が見え、桃の花が咲く季節だということが分かります。
菱餅は、そのような風景を表現していると言われていますね。
下から緑・白・ピンクとなっており、それぞれ「草萌える大地」「雪の純白」「桃の花」を表しているそうですよ。
また、緑の餅は「よもぎ」、白い餅は「ヒシの実」、ピンクの餅は「クチナシ」が入っています。
それぞれ「健康促進作用に優れたもの」ですから、健やかな成長を祝うにはピッタリの食べ物だと言えますね。
白酒)
白酒は、お酒に桃の花を浮かべて「桃花酒」とも呼ばれています。
桃や花など「自然の力」を体内に取り入れることで、厄払いをするという意味があるようです。
昔、大蛇を宿してしまった女性が3月3日に白酒を飲み「胎内の大蛇を流産させることができた」とも伝えられていますから、「胎内に邪が宿らないように白酒を飲む」という意味が込められているようですね。
親になったら娘にサラリと伝えたい!【ひな祭りの豆知識】
最近では、「ひな祭り」を祝わなくなった家庭も増えてきているようです。
その理由に「ひな人形を飾るスペースの確保が難しいこと」や「経済的な理由」もあるようですね。
それぞれの家庭の事情はよく分かります。
ただ、「何となくスルーしている」ような単なる怠慢のようなものなら、未来ある子供たちの為にきちんと祝ってあげて欲しいですし、「毎年やってるわ!」という方も、ひな祭りの知識を深めることで「子供とのコミュニケーションも深めて欲しい」と願っています。
- 「どうして、ひな祭りをするの?」
- 「どうして、ちらし寿司を食べるの?」
- 「どうして、菱餅を食べるの?」
- 「菱餅は、なんで3色なの?」
- 「菱餅の色に意味があるの?」
などと、子供が母親に聞いても「さあ?」という答えが返って来ては子供は楽しくありませんよね。
子供の質問にハッキリ答えられる母親は「より信頼されます」し、子供も「ひな祭り」を大いに楽しめるようになるはずです。
素晴らしい日本の風習ですから、大事に受け継いでいきましょう!