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相談:長年勤めてきた会社の廃業が決まり、再就職について悩んでいる。誘ってくれる取引先企業もあるが、職種が変わってしまうため不安。
相談者:Wさん
私は主人と子供二人(長女:大学4年生、長男:高校3年生)の4人で暮らしています。
いま私は従業員が10名にも満たない小さな製造メーカーで人事部長をしています。
部長と言っても人事部は私しかおりませんので、お恥ずかしい話ですが大企業の人事部長とは全然違います。
名ばかりと言いますか、形式的に配置された係のようなものです。
父親ほど年齢の離れた社長にとても良くして頂き、入社してから23年になります。
育児休暇や時短勤務など、育児や子育てに追われながら働いていた私を手厚くサポートしてくれましたし、それ以外にもこれまで色々してくれたことを振り返ると本当に良くしてもらったと社長や会社に心から感謝し、涙が出てきます。
実は3ヶ月ほど前に社長が亡くなられ、今年度で廃業することが決まりました。
スタッフの再就職先は社長と親交が深かった上お得意様(取引先)等の援助を受け、私を除くスタッフ全員の再就職先は何とか決めることができました。
こんな私にも「うちへおいでよ」と声をかけてくださる企業はいくつかありますが、職種が変わってしまうため自分に務まるのか不安でなかなか良い返事をすることができません。
主人には不安があるなら無理に仕事せず少し休めと言われましたが、子供の教育費もまだ必要ですし(主人の給料だけでやりくりできないわけではありませんが余裕はなく結構ギリギリだと思います。また、休職できても主人の言うとおり「少し」の間だと思います)、これからどうしたらいいのか悩んでいます。
(***ご相談内容は一部編集しております***)
(本記事は、当サイト「働く女性無料相談窓口」より、働く女性から寄せられたご相談にお答えする内容となっております。)
ご相談に対するアドバイス
こんにちは、BPLaboです。Wさん、ご相談ありがとうございます!
それでは、回答させて頂きますね。
大森篤志からの回答内容
問題を整理する
まずはご相談内容を整理させて頂きますね。(Wさんも、改めて今の状況をシッカリと整理してみて下さい!)
- 入社して23年間勤務してきた会社の廃業が決まった
- 人事部長として尽力し、スタッフ全員の再就職先は確保した
- 自分自身の再就職については、職種が変わってしまう等の問題があり、自分に務まるのか不安で決めきれない
- ご主人には無理に再就職することはないと言われるが、子供の教育費がまだ必要なこともあり、そうも言っていられない
- これからどうしたらいいか迷っている
問題を掘り下げる
- 再就職活動がなかなか進まないのは、給与などの条件面で折り合いがつかない等、他の要因もあるのでしょうか?
- お誘いを頂く以外で他に何か再就職活動をされていますか?(職業紹介会社を利用している 等)
職業能力を再認識する
掘り下げた問題に答える前に一旦、これまでの実務経験や、身につけてきた知識・技術などを整理しておきましょう。
最新にアップデートされた自分の職業能力を把握しておくと、生かせる経験や、今のWさんの力が発揮できそうな新しい業界や仕事分野なども見つけやすくなります。
思いもよらない意外な仕事にチャレンジできる可能性に気づくかもしれませんよ。
楽しみながら振り返ることが大切
例えば、図や表にしてみたり、イラストを描いてみたり、シールを貼ってみたり。
楽しみながら振り返ると、脳はプラスの要素を探すようになります。
自分が持っているものを再認識できるだけでなく、その中に隠されている自分の“強み”も発見できるでしょう。
職業能力を生かせるかどうか再検討する
職業能力が整理できたら、改めて『いくつかお誘いのある企業・職種で自分の職業能力が生かせるかどうか』再検討してみて下さい。
再検討する上で情報がまだ不足していると感じる場合は、再就職先候補の担当者に「実際の具体的な仕事内容」と「自分にどのようなことを期待しているのか」について突っ込んで確認してみることをオススメします。
今ある選択肢では決められない場合
現在ある再就職の選択肢では決められないという場合は、自分のキャリアビジョンを見直す必要があります。
キャリアとは、仕事を含む人生全体のことです。
働き方だけでなく、どんな自分になりたいのか、どういう生き方を望んでいるのか。プライベートな面も含めてビジョンを描いてみましょう。
ワクワクするほうを選択する
Wさんが再就職について考える時、「こうしたほうがいいのではないか」という理性的な感情と、「楽しそう、面白そう」というワクワクする気持ちとの板挟みになると思います。
“幸せな人生をより長く”とお考えなら、迷った時は『楽しそう、面白そう』とワクワクするほうを選択したほうが叶いやすくなるものです。
二人のお子さんは近い将来、経済的に自立していきます。
「私がこっちを選んだほうが子供のためになるのではないか」と考えるよりも、これからのWさんは、“自分のために生きていい、そういう時期に入ってきている”と私は思います。