目次
相談:義父のモラハラに耐えられない。「ごめんなさい私が全部悪いです。」が母の口癖。何もできない自分も、こんな日が続くのも嫌。
相談者:なーかさん
父のモラハラに耐えられません。
父は私が小学生になる頃に母と再婚した義父です。
前の家庭でもゴタゴタが多々あってワケありな人です。
父はバツの悪いことを言われ機嫌が悪くなると、鍋や皿を投げたり、テーブルをひっくり返したり、タンスを倒したりしてどこかに行ってしまいます。
なので私や母はいつも父の機嫌をうかがい怯えながら生活しています。
悪癖や悪習慣があり、そのために母の財布からお金を勝手に取ったり、私が机の上に置いていたお金を勝手に使ったりします。
家のことは常に母に任せっきりで、いつもイヤホンをしてゲームをしています。
話しかけても、イヤホンをしているので聞こえないようです。まともに会話もできません。
また、母が仕事を終えて帰ってくるのが19時くらいなのに、父は20時には寝ると言って電気もテレビも消して居間で寝てしまいます。
母は帰ってきてから、洗濯をまわし、ご飯を食べ、お風呂に入る十分な時間もなく、いつも疲れた顔をしています。
それと、私は夕食のときに母に今日あったことを話すのが大好きなのですが、私と母が話していると父に怒られます。
どうして怒るんだろう、もう怒られたくない。どうせゲームばっかりなのに。なにもしないくせに父はいつも偉そうに上からものをしゃべります。
あれやれこれやれ、お前はこうだからだめなんだ、お前のせいだ、など悪口も言います。
最近の母の口癖は、「ごめんなさい私が全部悪いです。」
この言葉を聞く度に私は悲しく、何もできない自分が本当に嫌になります。
父のいない日は母がとても嬉しそうです。
離婚をすすめてはいるんですが、経済的なのか心理的なのか「余裕がない」といつも言います。
こんな日が続くのはもう嫌です。どうしたらいいですか?
(***ご相談内容は一部編集しております***)
(本記事は、当サイト「働く女性無料相談窓口」より、働く女性から寄せられたご相談にお答えする内容となっております。)
ご相談に対するアドバイス
こんにちは、BPLaboです。(※本回答では「Nさん」と呼ばせて頂きます)
Nさん、ご相談ありがとうございます!
それでは、回答させて頂きますね。
大森篤志からの回答内容
まず、「何もできない…」などと自分を責めないで下さい!
大丈夫!Nさんにできることは必ずありますよ。
たくさんあると実行するのが難しくなることもありますので、私からは大きく3つに絞ってお伝えいたしますね。
下記の3ステップで進めてみて下さい。
【1】お母さんの話をしっかり聞く
Nさんの「夕食のときに母に今日あったことを話すのが大好き」「離婚をすすめてはいるんですが」という発言から、おそらくですが、お母さんに自分の気持ちを伝えることは懸命にしてきたけれど、お母さんの真意を聞き出すことはまだしていないように見受けられます。
慣れないことで大変かもしれませんが、一度お母さんの話を“徹底的に聞く側”にまわってみて下さい。
安心安全な環境を設定する
まず、お母さんの話をじっくり落ち着いて聞ける環境を設定しましょう。
できれば自宅は避けて下さい。
お父さんのいない時間帯をどんなに見計らっても、いつ現れるかわからないお父さんに怯えながらでは、お母さんの本心が語られない可能性があるからです。
あまり騒がしくないカフェやファミレス、天気が良い日なら公園のベンチや、レジャーシートを敷いて紅茶でも飲みながらというのもいいでしょう。海が近いなら浜辺で波音をBGMにしながらでもいいと思います。
いずれにしても、お母さんがリラックスして本心を吐露できる環境であることが肝心です。
時間設定と話の切り出し方
時間は2時間程度のまとまった時間が取れるとより効果的なのですが、難しいようなら1時間でも構いません。
話の切り出しは、Nさんから「お母さん、大丈夫?」と声をかけるだけ。それ以上の突っ込んだ質問は“最初はしない”ほうが賢明です。
いっこうに何も語らない場合は、「私には毎日お父さんのことで疲れているように見える」と素直な感想を伝え、お母さんが自らの意志で胸の内を明かしてくれるのを待ちましょう。
【2】自分の気持ちを肯定的に伝える
お母さんの話をしっかり聞くことができたら、今度はNさんの気持ちをお母さんに伝える番です。
ただし、強く意識して欲しいポイントがあります。それは、肯定的であることです。
下記に「悪い例」と「良い例」をご紹介しますので参考にしてみて下さい。
悪い例
- お父さんのあれがイヤ、これが嫌い、最低…(お父さん否定)
- 毎日こんなにひどいことをされて離婚しないお母さんが理解できない(お母さん否定)
- なにもできない無力な自分が情けない(自分否定)
良い例
- お母さんと私の幸せを一番に考えると「離婚すること」と私は思っている。それはお父さんにとっても同じかもしれない
- 二人で新しい生活をスタートさせたい、その覚悟もある
- 贅沢は言わない。お母さんと気兼ねなく会話を楽しめる生活がしたいだけ
お母さんを勇気づけ、背中を押すような気持ちで、前向きな言葉を選ぶといいですよ。
【3】頼れそうな人をリストアップし、SOSを伝える
【1】【2】のステップに沿ってNさんとお母さんが話し合った結果、二人の意見がまとまることもあれば、まとまらない場合もあると思います。
それでは、ケース別にお伝えしていきましょう。
意見がまとまらない場合
Nさんとお母さんの意見が平行線のまま進展しない場合は、頼れそうな親族をリストアップし、SOSを伝えて下さい。
(※ただし、お母さんに親族を頼る旨を示唆して事前に反応を確認しておく必要があります。それでお母さんがあまりにも強烈に拒絶を示すようなら控え、改めてお母さんを説き伏せなければなりません。)
リストアップの仕方としては、祖父、祖母、叔父、叔母、従兄弟、大叔父、大叔母など、さらにそこからの繋がりなどにも目を向けて書き出してみるといいでしょう。
その上で、Nさんが信頼できる相手に連絡を取り、現状を包み隠さず伝え、助けを求めて下さい。
意見がまとまった場合
Nさんとお母さんの意見が合致し、離婚に向けて動き始める場合は、闇雲に動き出すのではなく、やはり頼れる人を頼ることが大切です。
親族とも話し合いつつ、弁護士などの専門家を頼ることも検討していきましょう。
行政や民間の支援機関も把握しておく
離婚する、しないに関わらず、行政や民間の支援機関を把握しておくと安心材料になると思います。
下記は、政府の相談先ページへのリンクです。
「最寄りの行政相談窓口」や電話番号が掲載されていますので必ず確認をしておいて下さい。
参考 一人で悩まずお近くの相談窓口に相談を。政府広報オンライン 参考 配偶者からのDV被害相談DV相談ナビ