目次
相談:これまでの悩みを人に役立てたくてカウンセラーの仕事に興味があるが、他に優先しなければならないこともありなかなか動けない。毎日焦って自分を責めてしまう。無性にさみしい。
相談者:ここさん
はじめまして。
私は現在41歳で、9年前に離婚しました。
結婚してからメンタルバランスを崩し、それ以来パートで仕事をしています。
仕事を辞めてばかりの時期があり、貯金が尽きて、母に借金しました。
他にも借金をしていまして、司法書士に相談し、任意整理もしました。
これまでの悩みを人に役立てたくて、カウンセラーの仕事に興味があります。
いろいろ転職してきましたが、どの仕事にも共通して良かったと思うところが、人と接して「ありがとう」と言われることでした。
しかし、カウンセラーの学校に行く費用もなく、どういった系統の学校がいいのかもわかりません。
元々美術の短大を出たり、美術に興味があり、カラーカウンセラーの仕事にも興味があります。でも、ここでも学校の費用がありません。バンドを組むことも再開したいです。
元夫は妻子持ちになったのに、私はいまだに留まっていて、毎日焦って自分を責めてしまいます。
借金を返すことを優先させなければいけないのに、あれもこれもとなっています。
無性にさみしくて、なんだかつらいです。
(***ご相談内容は一部編集しております***)
(本記事は、当サイト「働く女性無料相談窓口」より、働く女性から寄せられたご相談にお答えする内容となっております。)
ご相談に対するアドバイス
こんにちは、BPLaboです。ここさん、ご相談ありがとうございます!
それでは、回答させて頂きますね。
大森篤志からの回答内容
様々な悩みや苦しみと向き合ってきた自分自身の経験を“人のために役立てたい”というお気持ちがあるのですね。
自分がつらくても利他的な考え方ができるここさんからは、お人柄(人間性)の良さがストレートに伝わってきます。
カウンセラーは相談者にチェックされる仕事でもある
一方、カウンセラーの仕事は、生半可な気持ちで務まるほど易しくないのも事実です。
現代のカウンセリングの礎を築いた「カール・ロジャーズ」が提唱した“カウンセラーの条件”の一つに『一致』というものがあるのでご紹介しておきます。
少し専門的な言い回しでわかりにくいと思いますので、一致していない状態『不一致』を例にしてご説明します。
例えば、子育ての悩みを打ち明けてきた相談者を前にして「自分には子育て経験がないから子育てに悩む人のカウンセリングはちょっと無理かも…」という気持ちになってしまうのが『不一致』です。
他にも、転職した経験がないから転職相談を受けることに抵抗がある、恒常的に焦りや不安・心配事があるなど、クライエントを前にした時に、自分自身がカウンセラーとしてふさわしい精神状態に整っていないことが『不一致』です。
カウンセラーは、相談者が安心して悩みを打ち明けようと思える存在である必要があります。
そういう観点では、相談者に“よく見られている、チェックされている”存在と言ってもいいでしょう。
いずれにしても、自らの経験だけに頼ることなく、カウンセラーとしてふさわしい内面を維持するために、さらなるスキルと人間性を磨きながらクライエントと関わっていくことが求められる仕事なのです。
カウンセラーの心の状態は安定していなければならない
厳しい言い方に聞こえるかもしれませんが、カウンセラーの心の状態が不安定であることも『不一致』と言えます。
ここさんは相談者の心に親身に寄り添える素敵なカウンセラーになれると思います。しかし、それはもう少し自分自身の内面を整えてからのほうが賢明です。
本気でカウンセラーを目指すのなら、まずはここさん自身の心の状態を安定させることに専念して下さい。
ストレスの発散や解消に努める
心の状態を安定させるコツは、ストレスコントロールにあります。
ストレスとうまく付き合っていくために独学で心理学を学んでみることも今すぐにできる方法の一つです。本屋さんで心理学の本を数冊買って勉強すれば数千円しかかかりません。
あるいは、ストレス発散や解消の方法を増やして“こまめに”実践してみるのもいいでしょう。ストレスが溜まりにくくなり、心の状態も少しずつ安定していくはずですよ。
大事なことは自分の心が安定している時に決める
自分の心の状態が安定していないうちは、あれもこれもと散漫になってしまい落ち着かないものです。
まずは自分自身の内面を整えることに専念し、心の安定を取り戻すことを優先して下さい。心が安定すれば、借金を返すことにも身が入るはずですよ。
心の状態が安定していない時に、進路のような重要な決断を下すのは賢明ではありません。
大事なことは自分の心が安定している時に決めるようにしましょう。