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【パワハラ上司への対処法】撃退する話し方と付き合い方

【パワハラ上司への対処法】撃退する話し方と付き合い方

今回は、職場の先輩(お局など)や上司からのパワハラ(※モラハラよりのパワハラも含む)に悩む女性に向けて、パワハラ対処法について詳しく解説します。

威圧的な相手を撃退する会話術や賢く接する方法もわかりますよ。

大森篤志
こんにちは、BPLaboです。

次のようなハラスメント発言をする上司や先輩、あなたの職場にもいませんか?

  • 「この仕事、君には向いていないんじゃない?」
  • 「転職を考えた方がいいよ」
  • 「まさか残業代が欲しいなんて言わないよね?」
  • 「うちの部署の飲み会には出席義務があるから」
  • 「君は私の言うことを聞いておけばいいんだ」
  • 「ホント、役に立たないなぁ」
  • 「会社を辞めれば済むとでも思っているのか!」
  • 「微熱くらいなら会社に出てこい!」
  • 「◯◯(上司の名前)の前ではいい顔するよね」
  • 「あなたが来る前までは今までこんなことなかったのに…」

「もう、うんざり!」ハラスメントはなくならないの?

職場において、冒頭で明記したようなパワハラ発言をする上司や先輩の存在は珍しくありません。

セクハラやパワハラに留まらず、最近では「モラハラ(モラルハラスメント:精神的な嫌がらせ)」や「マタハラ(マタニティハラスメント:妊娠や出産した女性に対するモラハラ)」などのハラスメント問題も深刻化しています。

問題が表面化しにくいモラハラなどの場合、被害者が一人で悩みを抱えてしまい、未解決のまま泣く泣く会社を辞めてしまうケースも目立っています。

一方、職場で特に表面化しやすいハラスメントは「パワハラ」ですが、多くのパワハラ加害者は「私は指導してやっている。むしろ、ありがたく思え!」と歪んだ被害者意識を持っている場合も多く、実は厄介な問題でもあるのです。

実際のところ、パワハラ加害者には人格的な問題(歪んだ愛情・過干渉など)もあると思いますし、その他にも、会社組織という閉ざされた環境の中で育まれた上司の価値観は、当人の中で「万人の常識」になってしまうきらいがあり、その価値観を時には厳しく部下に強制してしまうという側面もあります。

いずれにしても、職場の先輩や上司によるパワハラに遭遇したら不運ですが、我慢するのではなく、正攻法で拒絶の意志を示しましょう。

しかし、相手が上司や先輩ともなれば、ハッキリと拒絶の意志を示すのはなかなか難しいものです。下手に目上の相手にくってかかると仕事に支障がおよびかねません。

では、弱い立場の者は、強い立場の者のパワハラ行為に泣き寝入りするしかないのでしょうか。

【賢い!】パワハラ上司への対応方法。

それでは、上司から次のような叱責をされたとしましょう。

「今回のミス、一体誰の責任なんだ!言ってみろ!」

こんなふうに強く叱責された時は、質問に回答した上で「謝意」と「自分の気持ち」を伝えるようにしてみて下さい。

  • 「はい、私の責任です。この度は誠に申し訳ございませんでした!(・・・3秒間沈黙する・・・)〇〇部長のご指導にはいつも大変感謝しております。ただその一方で、今回のように威圧的に注意をされるとパワハラのように感じて正直もの凄く怖いです」
  • 「ミスしたことを深く反省しております。本当に申し訳ございません!ただ、今回のように精神的に追い詰められるようなご質問を受けますと私はパワハラのように感じてしまいます。とても怖かったので明日から会社に出て来られるか自分でもちょっと不安です…」

さりげなく「パワハラ」「怖い」という言葉を伝え、上司や先輩に『これ以上の指導はパワハラ行為と受け取られてしまい厄介だ、と危機感を持ってもらう』ことが狙いです。

また、自分の部下が欠勤したり離職したりすると、上司としての管理能力も問われますから、それとなくプレッシャーを与えることができると思います。

しかし、こちらの心遣いも虚しくパワハラ行為がエスカレートするようなら、次のように明確な意思表示をしましょう。

  • 「このようなパワハラ行為は見逃せません。しかるべき対処をさせて頂きます!」
  • 「上司の言動とは思えませんでしたので、人事部(コンプライアンス窓口など)に相談させて頂きます」

また、本格的にパワハラ相談をする際は、次の3点に留意しておくと、あなたの意見に重みが増すと思いますよ。

1)パワハラの事実を記録しておく

パワハラを受けた直後に詳細な記録を残すことが大切です。(※特に次のような点に留意しておくといいでしょう)

  • 加害者をハッキリさせておく(名前は?役職は?年齢は?性別は?など)
  • 正確な日時を記録しておく
  • その時の状況をハッキリさせておく(場所は?他に誰がいた?など)
  • パワハラ行為を記録しておく(発言内容は?態度は?など)
  • レコーダーで記録しておく(音声記録があるとメモの信憑性が劇的に高まるため)
  • ストレスによる体調不良が現れた場合は、医師に診断書を書いてもらう
  • やり取りの内容は残しておく(メールや電話の履歴、留守番電話の伝言など)

2)同士を募る

パワハラ上司によるあなたへのパワハラ行為は氷山の一角に過ぎない可能性があります。

被害を受けている時はなかなか客観的になれず「どうして私ばかり」と思いがちですが、実は、同じ職場内にあなたと同じようなパワハラ被害を受け、同じような気持ちでいる人がいたりするのです。

今のあなたと同じ経験がある人もいれば、直接的な被害経験がなくても「客観的にパワハラを認識している人」がいる場合もあります。

いずれにしても、「パワハラ反対!」の思いがある同士は必ずいるものです。

一人で悩み続けていると、結局は「泣き寝入りするか、会社を辞めるか」になってしまうことも少なくありません。

同士は自分以外のたった一人でもいいと思います。それでも、同士と一緒に対策を考えることができれば、自分を犠牲にする方法以外の選択肢を見つけやすくなるのではないでしょうか。

同士と共に訴えれば、相談を受けた会社側は「複数の人たちがパワハラ被害を訴えてきている」と、問題をより重く受け取ってくれることでしょう。

3)感情的にならない

コンプライアンス窓口、人事・総務部、またパワハラ加害者である上司のさらに上司に相談をする際等は、メモなどパワハラの事実を提示した上で報告することが大事であることは十分にご理解頂けた事と思います。

そして、もう一つ大事なことがあります。

それは、報告・相談の際に感情的にならないことです。

ようやく相談できる!という期待や安心感のせいもあるのでしょう。相談の際、これまでずっと我慢してきた気持ちが溢れ出てしまうことがあります。中には、泣き出してしまうことも。

しかし、感情が高ぶりすぎてしまうと逆に何も伝わりません。感情論がメインになってしまうと「被害者側にも何らかの問題があるのではないか?」と要らぬ疑いを持たれてしまうこともあるのです。

パワハラ問題を解決させるには、次のような建設的な話し合いをする必要があります。ぜひ、心得ておきましょう。

  • 加害者に対して何を望んでいるのか
  • 会社への要望は何なのか
  • これから具体的にどう対処していくのか

感情的にならずに冷静な態度で相談できるよう、事前に深呼吸をして気持ちを落ち着かせておくことも大事な対策の一つです。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

行き過ぎた指導は「パワハラ」です。

「ああ言いながらも愛情を持って指導してくれている、ありがたい」と思えるなら構いませんが、その優しさが自分を苦しめることになることもあります。

相手に愛があると信じて耐えていても、それが報われないこともあるのです。

「どうしても耐えられない」と思ったら、我慢しない。

まずは、そんな正常な感覚を持つことから始めてみてはいかがでしょうか。

不条理な上司や職場にしがみついていなければならない理由など、本当はどこにもないはずです。

客観的に状況を把握する力、そして会社を辞める覚悟があれば、きっと解決行動を起こす勇気も持てる。私はそう思います。